「多少ラフなボールでも『何とかなるだろう』」
熊田の2ゴールで勝利を手繰り寄せた日本。3大会連続となるU-20ワールドカップ出場に向けて幸先の良いスタートを切ったが、熊田の活躍なしくて勝点3はあり得なかった。
では、なぜ冨樫監督は熊田を切り札としてベンチに残していたのだろうか。
初戦の相手は中国。フィジカルが強く、CBは高さも兼ね備えていた。普通に考えれば、坂本ではなく、185センチの高さを持つ熊田をスタートから起用していたとしても不思議ではない。だが、指揮官は90分で勝利を引き寄せるために熊田をベンチに置く決断を下したのだ。その理由について、こう話す。
「熊田を早くから起用して、相手が慣れてしまうのはもったいない。彼の能力であれば、多少ラフなボールでも『何とかなるだろう』というのもあった」
つまり、最初は動き出しに長ける坂本を起用し、勝負どころで熊田を送り込む。指揮官としては“点が欲しい”局面で、多少強引にゴールを奪う術を持っている選手をベンチに残したかったのだ。そうした心理面も含め、見事にその起用法がハマった。
では、なぜ冨樫監督は熊田を切り札としてベンチに残していたのだろうか。
初戦の相手は中国。フィジカルが強く、CBは高さも兼ね備えていた。普通に考えれば、坂本ではなく、185センチの高さを持つ熊田をスタートから起用していたとしても不思議ではない。だが、指揮官は90分で勝利を引き寄せるために熊田をベンチに置く決断を下したのだ。その理由について、こう話す。
「熊田を早くから起用して、相手が慣れてしまうのはもったいない。彼の能力であれば、多少ラフなボールでも『何とかなるだろう』というのもあった」
つまり、最初は動き出しに長ける坂本を起用し、勝負どころで熊田を送り込む。指揮官としては“点が欲しい”局面で、多少強引にゴールを奪う術を持っている選手をベンチに残したかったのだ。そうした心理面も含め、見事にその起用法がハマった。
また、途中から起用されたことで、熊田の闘争心に火が付いた点も見逃せない。「途中から出場したのでチームの信頼を得たいし、(次は)スタメンで出て結果を出し続けていきたい」とは熊田の言葉。控えに回ったことでよりモチベーションが高まり、2ゴールに結びつけたと言えるだろう。
日本はアジアの洗礼をいきなり受けたが、大会はまだ始まったばかりで安心はできない。6日に行なわれる2節・キルギス戦のスタメンはどんな顔触れになるか。期待に応えたストライカーの起用法から今後も目が離せない。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
日本はアジアの洗礼をいきなり受けたが、大会はまだ始まったばかりで安心はできない。6日に行なわれる2節・キルギス戦のスタメンはどんな顔触れになるか。期待に応えたストライカーの起用法から今後も目が離せない。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)