【選手権】予選で敗れ去った今季注目の逸材たちのエピソード[後編]未完の大器、最強世代、全国屈指のアタッカー…敗れし者たちが見据えるもの
カテゴリ:高校・ユース・その他
2015年11月25日
最終的な舞台はプロのステージへ。『最強世代』の真価は数年後に問われる。
安田拡斗ほか
(履正社/3年)
選手権に出場していれば……、間違いなく優勝候補の一角だった。
一昨年は選手権初出場ながら、ベスト8に進出。準々決勝では四日市中央工を相手にリードするも、試合終了間際に追いつかれPK戦の末に敗退。だが、初出場とは思えない質の高いサッカーを見せた。
昨年はプリンスリーグ関西を制し、参入戦を勝ち抜いて高円宮杯プレミアリーグ昇格を手にすると、選手権にも2年連続で出場。そして2年連続ベスト8という快挙を成し遂げた。
履正社の躍進を支えてきたのは、CB安田拡斗、MF川畑隼人、林大地、牧野寛太ら、1年時から主軸として活躍したG大阪ジュニアユース出身の選手たちだ。新たな歴史を築き上げてきた選手たちが最高学年となる今年は、まさに『勝負の年』だった。
今年は高円宮杯プレミアリーグWESTで、強豪Jユースクラブや強豪校とハイレベルな相手と凌ぎを削り、インターハイではベスト8進出。『最強年代』と称されたその力は、全国トップレベルであることを改めて実証した。
インターハイでは2回戦で流経大柏を相手に、退場者をひとり出しながらも、土壇場で追いつき、PK戦の末に勝利。準々決勝で優勝した東福岡に0-1で敗れ、ベスト8に終わったものの、内容は東福岡を押し込んで決定機も多く作り出した。
「はっきり言って、負けた気がしなかった。それだけに悔しい」と平野直樹監督が口にした言葉が、その内容を端的に表わしていた。だからこそ選手権に懸ける彼らの想いは強かった。
しかし、現実は厳しかった。大阪府予選準々決勝で興国を相手にゴールを奪えず、0-0のPK戦の末に敗退。一昨年の初出場から2年連続で出場していた選手権出場は果たせなかった。
志半ばで散った履正社の『最強世代』。だが、安田、川畑、林、牧野だけでなく、GK住井亮太、MF田中駿汰、FW菅原大空といった主軸の3年生たちは、次なるステージで活躍できる能力を持っている。チームとしての戦いはプレミアリーグWESTのみとなったが、個々はまだまだその力を発揮するステージがある。
この世代の真価は、数年後に問われるだろう。その時、真っ白なユニホームを身にまとっていた選手たちの何人かが、必ずやプロのステージに立っているはずだ。それほど、彼らは魅力的なチームだったのだから。
(履正社/3年)
選手権に出場していれば……、間違いなく優勝候補の一角だった。
一昨年は選手権初出場ながら、ベスト8に進出。準々決勝では四日市中央工を相手にリードするも、試合終了間際に追いつかれPK戦の末に敗退。だが、初出場とは思えない質の高いサッカーを見せた。
昨年はプリンスリーグ関西を制し、参入戦を勝ち抜いて高円宮杯プレミアリーグ昇格を手にすると、選手権にも2年連続で出場。そして2年連続ベスト8という快挙を成し遂げた。
履正社の躍進を支えてきたのは、CB安田拡斗、MF川畑隼人、林大地、牧野寛太ら、1年時から主軸として活躍したG大阪ジュニアユース出身の選手たちだ。新たな歴史を築き上げてきた選手たちが最高学年となる今年は、まさに『勝負の年』だった。
今年は高円宮杯プレミアリーグWESTで、強豪Jユースクラブや強豪校とハイレベルな相手と凌ぎを削り、インターハイではベスト8進出。『最強年代』と称されたその力は、全国トップレベルであることを改めて実証した。
インターハイでは2回戦で流経大柏を相手に、退場者をひとり出しながらも、土壇場で追いつき、PK戦の末に勝利。準々決勝で優勝した東福岡に0-1で敗れ、ベスト8に終わったものの、内容は東福岡を押し込んで決定機も多く作り出した。
「はっきり言って、負けた気がしなかった。それだけに悔しい」と平野直樹監督が口にした言葉が、その内容を端的に表わしていた。だからこそ選手権に懸ける彼らの想いは強かった。
しかし、現実は厳しかった。大阪府予選準々決勝で興国を相手にゴールを奪えず、0-0のPK戦の末に敗退。一昨年の初出場から2年連続で出場していた選手権出場は果たせなかった。
志半ばで散った履正社の『最強世代』。だが、安田、川畑、林、牧野だけでなく、GK住井亮太、MF田中駿汰、FW菅原大空といった主軸の3年生たちは、次なるステージで活躍できる能力を持っている。チームとしての戦いはプレミアリーグWESTのみとなったが、個々はまだまだその力を発揮するステージがある。
この世代の真価は、数年後に問われるだろう。その時、真っ白なユニホームを身にまとっていた選手たちの何人かが、必ずやプロのステージに立っているはずだ。それほど、彼らは魅力的なチームだったのだから。