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【日本代表】岡崎のPK失敗が暗示する組織的なツメの甘さ。主張しなければ、ディテールは詰められない

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2015年11月19日

宇佐美や柏木が、「本田がいないなら俺が蹴る」と主張しても良かった。

宇佐美(写真)や柏木は、所属クラブでセットプレーを任されている。本田の代役は、彼らがふさわしかったのではないか。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 ところが、セットプレーは少し異なる。
 
 最初からボールがピタッと止まっているのだ。それに対して、キッカーは後ろに下がり、助走の距離を取る。まず、このような動作自体が、インプレー中にはほとんど存在しない。ボールが最初から止まっているので、リアクションでキックフォームを作れず、“自らアクションして”、キックフォームを作る必要がある。例えるなら、ゴルフに近い。サッカーにおいては、少し特殊な状況と言える。
 
 クリスチアーノ・ロナウドがFKを蹴る時、いつも決まって5歩下がることは有名だ。セットプレーのキッカーとして熟練した選手は、ルーティンを持っている。いつも同じように助走し、同じ角度で、同じ面に当てる。プレッシャーのかかる場面でも、ルーティンさえ守ればいい。ボールはいつも止まっているのだから、なにも変わらない。「PKはメンタル」と言うが、メンタルを支えるのは、ルーティンだ。
 
 日本代表のPKキッカーは、岡田ジャパンでは中村俊輔や遠藤保仁、ザックジャパンになってからは、本田圭佑が務めてきた。全員、FKのキッカーでもある。
 
 今回は本田がベンチスタートになり、事前に岡崎がキッカーに指名されたが、やはり本田の代役にも、セットプレーのキッカーに慣れている選手を指名するべきだった。
 
 宇佐美貴史はG大阪でFKを蹴っているし、後半から投入された柏木陽介は、浦和でかなり多くのセットプレーを任されている。彼らが「本田がいないなら俺が蹴る」と、ミーティングで主張しても良かったのではないか。
 
 ハリルホジッチは「23人のチーム」を強調している。最終予選が始まるまでに、もっとディテールにこだわり、もっと主張する姿を見せて欲しい。ハリルジャパンを、もっともっと熱くしてくれ。

文:清水英斗(サッカーライター)
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