【鹿島】カイオが抱く“代表”への想い。中田CROも期待を寄せる

カテゴリ:Jリーグ

増山直樹(サッカーダイジェスト)

2015年11月08日

すでに国内トップクラスのタレントは、宇佐美と比べても見劣りしない。

今季は自身初のふた桁ゴール。その攻撃力は、すでにJ1トップクラスだろう。 (C)SOCCER DIGEST

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 帰化への道のりは平坦ではなく、カイオも「情報を集めている」途中だという。それでも、期待は膨らむ。足もとのテクニックは申し分なく、シュートセンスにも秀でるアタッカーは、すでに国内トップクラスのタレントだ。日本代表のハリルホジッチ監督が名指しで期待を寄せる宇佐美と比較しても、決して見劣りしない。
 
 元日本代表で、現在は鹿島CROの中田浩二氏もカイオの才能に惚れ込むひとりだ。
 
「テクニックやスピードは本当に魅力的だし、Jリーグでやっている選手では上なのかなと思う。今日は90分間通して良いプレーをして、鹿島のチーム状態が良いなかで自分がなにをすべきかも分かってきている」
 
 とはいえ、まだ21歳。当然、課題も残る。
 
「今日は落ち着いてやっていたけれど、試合のなかで浮き沈みがある。それをなくせば、もっともっと怖い選手になるはずだから。相手に上手く消されてしまう時もあって、そこをいかに乗り越えていくのかも大事」(中田氏)
 
 調子の波が小さくなく、気持ちにもムラがある。テクニカルなブラジリアンらしく、守備も苦手だ。だからこそ、ジョーカーとして起用される試合も目立ち、途中出場でこそ力を発揮するケースも往々にしてある。
 
 順調に成長を重ね、それらの弱点を克服した時、帰化への準備が整っていれば――。中田氏は、次のように口にした。
 
「日本代表を選んでくれれば嬉しいね」
 
 ミックスゾーンを立ち去って車に乗り込む途中、待ち構えていたファンとハイタッチする姿は、まだ少年のようだった。無邪気に笑顔を浮かべるブラジリアンは、いつかジャパンの救世主となるのだろうか。
 
取材・文●増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)
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