• トップ
  • ニュース一覧
  • 所属チーム、定位置、ゴール、そしてW杯も失ったC・ロナウド。世界中のファンに見送られるはずだったスターは最後まで“俺様”だった

所属チーム、定位置、ゴール、そしてW杯も失ったC・ロナウド。世界中のファンに見送られるはずだったスターは最後まで“俺様”だった

カテゴリ:国際大会

エル・パイス紙

2022年12月17日

何があっても呪われた運命に抗おうと…

決勝トーナメント以降はまさかのベンチスタートとなったC・ロナウド。(C)Getty Images

画像を見る

 その点、メッシは対照的だった。肉体が衰える中、ウイング、トップを経て、現在のゴールから逆算して攻撃のシナリオを描くフリーマンへと徐々に役割を変えていった。一方のクリスティアーノは、ある時を境に、ペナルティエリア内に縄張りを限定させた。そのお陰で得点力を発揮し続けたが、相手ゴールへ近づけば近づくほど、数字にこだわればこだわるほど、レジェンドたらしめた矢のようなダイナミズムを失っていった。

 しかし、CR7はスーパーだった頃のCR7しか認めることができなかった。監督のフェルナンド・サントスへの悪態は自身のエゴをコントロールできなかったことが引き起こした行動で、その後、ベンチに降格させられた。

 おまけにCR7抜きのチームは、決勝トーナメント1回戦で、スイスに6-1で圧勝。代役のゴンサロ・ラモスがハットトリックを達成した。しかしCR7は何があっても呪われた運命に抗おうとし、パートナーや姉妹は、フェルナンド・サントス監督へのバッシングを煽った。

 今、スター中のスター、CR7は無力だ。所属チームも定位置もゴールもW杯も慰みもすべてを失った。CR7に執着するあまり、時の流れを受け止め、胸を張ることをやめれば、サッカーも自身のために嗚咽してくれることを理解できなかった。
 
 クリスティアーノは、もっと違う形でカタールを去らなければならなかった。それこそファンの歓声を浴びながら、スタジアムを一周するような舞台演出で、だ。次のW杯が開催される頃は41歳になっている。今回が最後のW杯となる可能性が大きいが、そもそもトップレベルを維持するには、それに相応しい新天地を探さなければならない。

 敵味方のファン、チームメイト、相手の選手、そして世界中のファン。全員が総立ちで送るはずだったが、CR7はCR7と一緒に去ることを選んだ。去り際もいつものように俺様気質だった。

文●ホセ・サマノ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。

【W杯PHOTO】まさにスタジアムの華! 現地入りしたワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介!

【W杯PHOTO】現地カタールで日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介!
 
【関連記事】
「正直、この1年で相当落ちた」鹿島FW鈴木優磨、W杯敗退で涙した“大好きな”C・ロナウドに言及「プレミアに行くとごまかしが利かない」
「相手を祝福すらしなかった」元独代表MFがC・ロナウドを痛烈批判!モロッコの選手たちと比較し…【W杯】
「今までの日本人にはいなかった」本田圭佑が絶賛した森保ジャパン戦士は?「群を抜いている」
「ビックリした」“海外サッカー通”の鈴木優磨がW杯で驚いた逸材は? 「めちゃくちゃいい選手。足速くて…」【W杯】
「マラドーナのような鬼気迫る姿」で目の覚めるプレーを連発するメッシ。古巣バルサの番記者は「モチベーション全開でプレーするのを久しく見ていなかった」【W杯】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ