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日本代表 26の肖像/吉田麻也|どんな時も逃げず、困難に向き合ってきた絶対的リーダー。理想と現実を見極め、「ビッグサプライズを起こしたい」【W杯】

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2022年11月23日

その影響力は日本代表に欠かせない

主将としてチームを力強くけん引。1人のDFとしても、大舞台でキャリア最高のパフォーマンスを見せてほしい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 欧州で挑戦を続ける吉田は、長谷部をオンオフ両面で慕ってきた。ベスト16に進出したロシアW杯後、長谷部が代表引退を表明した時に、後継者は既定路線となっていた。

 この4年半はカタールW杯を目ざすと同時に、2020年に東京五輪があり(実際は1年延期で21年夏に開催)、森保一監督が両方の代表を兼任したのは周知の事実だが、吉田がオーバーエイジとして3度目の五輪を経験することも、半ば予想されていた。

“1チーム2カテゴリー”を謳うなかで、昨年の東京五輪で吉田は遠藤航(シュツットガルト)、酒井宏樹(浦和)と共に若いチームを支えた。3位決定戦でメキシコに敗れ、またしてもメダル獲得はならなかったが、ここから多くの選手がA代表に定着する流れで、吉田の存在はまた1つ、重要度を増した。

 カタールW杯の最終予選では、初戦でオマーンに敗れ、3試合目で迎えたアウェーのサウジアラビア戦にも敗れると、キャプテンとして強烈な批判の矢面に立った。
 
 どんな時も逃げることなく、正面から困難に向き合ってきた吉田は現在34歳で、個人としては肉体的な斜陽も隠せなくなってきている。しかし、ディフェンスリーダーでもある吉田の影響力は日本代表に欠かすことはできない。

「身の丈に合ったサッカーをしなきゃいけないことも分かっているし、ただ、そのなかでやっぱりビッグサプライズを起こしたいっていう強い野心も持っている」

 チームの理想と現実をしっかりと把握して、指針を定めていく絶対的なリーダー。ディフェンダーとしても、この大舞台でキャリア最高のパフォーマンスを示し、日本の躍進を支える姿にも期待している。

文●河治良幸

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