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高精度の左足を持つ帝京の181センチSB入江羚介。挫折をバネに関東1部の強豪でプロ入りを目ざす

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2022年11月12日

下級生にプレミアリーグをプレゼントすべく最後はスタメン奪取を

 結果は準優勝。全国制覇をあと一歩のところで逃したが、全国の舞台で躍動した仲間たちが眩しく見えた。「家族やトレーナーの人たちがずっと支えてくれて、それに応えたかったし、自信をつけて帰ってきたみんなに受け入れてもらえるように全力でリハビリをしよう」と心に決めた入江は、復帰予定よりも少し遅い5か月をかけ、ついに復帰の時を迎えた。

「仲間たちがすごく暖かく迎えてくれて、コンディションが上がらないなかでも励ましてくれたり、サポートしてくれた。その姿を見て、やっぱり僕はチームのためにやらないといけないと強く思いました」

 復帰したといえど、コンディションはなかなか怪我をする前には戻らなかった。動くと足首に痛みが走る。ボールを蹴れる喜びが勝って、少し無理をしてしまうと、翌日にはリバウンドで足首が曲げられないほどパンパンに腫れ上がってしまうこともあった。

 自分のフルパワーが出せない。もがき苦しみながら、選手権予選を迎えた。

「ようやく身体が軽くなってきて、キレが出てきた実感はありますが、まだスタメンを張れるような状態ではありません。だからこそ、予選は途中出場でチームのために流れを変えたり、決定的な仕事をする覚悟で臨みました」
 
 思いとは裏腹に、インターハイ準優勝の帝京は予選準決勝で姿を消し、入江の選手権も幕を閉じることになった。

 チームはまだプリンス関東が3試合残っており、2位につける帝京は優勝の可能性も、プレミアリーグ参入戦進出の可能性も非常に高い。だからこそ、下級生にプレミアリーグをプレゼントすべく、入江はコンディションの向上に努め、最後はスタメンを奪い取って、笑って高校サッカーに別れを告げたいという思いがある。

「現実をきちんと見たうえで、自分の目標をどこに設定するのかということは、この怪我によって身についたので、これからも現実を受け入れながら、4年後にプロに行きたいですし、また代表にも呼ばれたい。先のことを考えながらも今をコツコツとやれることから積み上げていきたいと思います」

 怪我の影響でプロからの声はかからなかった。だが、関東大学リーグ1部の強豪に進むことが決まっている。苦しんだ分、自分の思いや現在地、そして未来への思いを深く知れた。

「久我山との試合の数十分間は苦しかったですけど、本当に楽しい時間でした」

 挫折を知った人間は強い。それを入江はこれから証明していく。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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