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バルサのピケはなぜ突然引退を決断したのか。シャビとの関係、ロッカールームでの孤立、会長になる夢を考えると…【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2022年11月05日

ブスケッツを除き、大半のチームメイトはSNSを通じて引退の報を

かつて共にプレーしたシャビ監督(右)との関係は疎遠に。(C)Getty Images

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 ピケの電撃発表の前日、チームは結束力を高めるため夕食会を開催した。コーチングスタッフとSD(スポーツ・ディレクター)のジョルディ・クライフも参加していたが、ピケは自らの決断を誰にも伝えなかった。その結果、事前に報告を受けていたブスケッツを除き、大半のチームメイトはSNSを通じて引退の報に接することに。一方のシャビは技術部門を経由して、その事実を知った。「2人の関係は疎遠になっていた」。幹部のひとりは証言する。

 確かにクンデ、アラウホ、エリク・ガルシアとCBに怪我人が相次ぎ、ここのところピケの出場機会は増えていた。しかしCLグループリーグ突破のためには勝点3が絶対だったインテル戦が3-3のドローに終わった際には、戦犯扱いを受け、嫌々ウォーミングアップをする姿がキャッチされたラ・リーガのビジャレアル戦では、途中出場時にブーイングを受けていた。
 
「ピケは正真正銘のお手本だ。不機嫌な顔を見せることがない。100%の力を注いで日々のトレーニングに励み、フル出場でも数分間の途中出場でも常に全力でプレーする。人々はそのことを知るべきだ」

 試合後、シャビ監督はこう擁護したが、ピケには不十分だった。親しい知人が、別れのタイミングが訪れたと示唆し始めたのもこの頃だった。会長としてカンプ・ノウに戻るという将来の青写真を描いているピケには、これ以上自身のイメージを損ねたくないという思惑もあった。

 こうして熟考を重ねたピケは、技術部門に決断を告げた。「紳士的に振る舞ってくれた」と話す前出の幹部によると、ピケは24年6月までの残り1年半の契約の中でバルサが支払う予定だったサラリーの受け取りの辞退を申し出たという。つまり、保留になっているのは、パンデミック時の20年に取り交わした遅延分のみということになる。「3000万ユーロ近くの支払いをクラブに免除した」。ピケの側近はそう語る。

 SNSのビデオを通じて発信したメッセージの最後、ピケは「みんなが知っての通り、僕は遅かれ早かれ戻ってくるだろう。ビスカ・バルサ。永遠に」と締めくくっている。バルサのレジェンドは、今夜、カンプ・ノウで「Hasta pronto」(またすぐに会いましょうという意味)」を告げる。

文●ファン・I・イリゴジェン(エル・パイス紙バルサ番記者)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
 
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