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世界最高峰のプレミアで輝く“スーパー・トミヤス”。ポリバレント性にアーセナルOBが賛辞「器用でクレバー。偉大な選手だ」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

田嶋コウスケ

2022年10月20日

クラブOBも「存在感がある」と賛辞

リーズ戦では再び左SBを務めた冨安。(C)Getty Images

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 しかも、サラーとのマッチアップはほぼ完勝だった。圧巻だったのは14分の場面。ボールを股に通されたが、冨安は咄嗟に身体を入れてサラーの突破をブロックし、素早く反転してマイボールにした。

 ワールドクラスの守備に、場内から「スーパー、トミヤス」のチャントが沸き起こったほどだ。空中戦の勝利4回、デュエルの勝利7回は、いずれもチーム最多だ。冨安にとって、リバプール戦は今季ここまでのベストパフォーマンスだろう。

 敵地で行なわれたリーズ戦では、また違う役割で勝利に貢献した。

 リバプール戦は守備に重きが置かれ、冨安の攻撃参加も極めて限定的だった。だがリーズ戦では、チームがボールを握る時間が増えた。アーセナルが最終ラインからビルドアップを開始すると、冨安は「偽SB」として中盤中央にポジションをひとつ上げ、ボランチのようにパスワークに参加した。

 この時のフォーメーションは3ー2ー5。冨安は「中盤2」の位置に入り、最終ラインからパスを受けたり、あるいはサイドに展開したりしてスムーズなボールポゼッションに寄与した。

 守備の強さやスピード、対人プレーの上手さもさることながら、冨安の凄さはこのユーティリティ性と器用さにある。アーセナルでも実践できる選手が限られている「偽SBの役割」をスムーズにこなしているのも、そのひとつだ。
 
 ポジションを右から左に移せば当然、見える景色も身体の向きも変わるが、冨安のパフォーマンスレベルはまったくと言っていいほど落ちない。リバプール戦の終盤には本職のCBとしてもプレーしたように、4バックのどの位置に入ってもタスクを難なくこなしている。

 しかも忘れてならないのは、彼が身を置いているのは世界最高峰のプレミアリーグであること。対戦する相手もワールドクラスになるが、冨安のプレーに彼らとの決定的な差を感じたことはこれまでない。

 筆者はプレミアリーグを長く取材しているが、イングランドでプレーしてきた日本人選手で、これほどまで複数のポジションを高度にこなし、かつ強烈な存在感を放った選手は今までいなかった。

 名門アーセナルで当たり前のように先発し、サラーを封じて勝利につなげる。日本国内での評価はすでに高いと思うが、もっと、もっと注目を集めてもいいような気がする。

 冨安の活躍に目を細めるのは、クラブOBでコメンテーターのエイドリアン・クラーク氏である。90年代にアーセナルに在籍した同氏は「トミの調子が上向いてきたのは心強い」と感嘆。「複数のポジションと役割をこなす、器用でクレバーな選手。存在感もある。本当に偉大な選手だ」と称賛の声を上げていた。

【動画】冨安健洋がフル出場!3発快勝したELボデ/グリムト戦のハイライトをチェック
 
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