「縦に早い」か「幅を取る」か。相手の出方に応じた適切な選択が求められる。
戦術面で言えば、「縦に早いサッカー」や「幅を取った」サイド攻撃が通用するのかが焦点だろう。シリア戦では、「前半に来ないと思っていたのに、あれだけこられて微妙なズレがあった」(本田)と面食らい、「幅を取った」攻撃が機能不全に終わった。
最大の原因は選手の距離感が離れていたことで、個々のポジショニングを修正した後半は本田や香川が流動的に動いて攻撃を上手く機能させている。こうした修正をもっと早い時間帯に行ない、日本のリズムに持ち込めれば、より得点チャンスも増える。
もっとも、イランはアグレッシブにプレスに来る可能性も高く、「プレッシャーをかけられたバージョンと、かけられてないバージョン。どちらでこられていいように準備して」(本田)おくことも大事だろう。その際に求められるのも「距離感」(本田)の良さで、前線の選手が上手く連係しながら、「簡単に周りを使ったり、使われたり」(宇佐美)という良好な関係を築きたい。
また、シリア戦で岡崎が見せたような、裏への抜け出しも求められる部分だ。相手がプレッシングに来るのであればなおさらで、トップ下やウイングも空いたスペースを意識してプレーすべきだろう。
これまでの試合を見ていると、トップ下やウイングは足下でボールをもらうケースが多く、やや攻撃が単調になってしまう印象も受ける。本田や香川がスペースに飛び出して起点を作れれば、攻撃の幅が広がり、相手も守備の狙いどころを絞りづらくなるはずだ。
「縦に早い攻撃」を岡崎だけに頼るのではなく、複数の選手がスペースを突く多彩さを交えて、さらにバージョンアップさせる――。これをイラン相手にも実現できれば、アジア最終予選に向けての明るい材料ともなりそうだ。
取材・文:五十嵐創(サッカーダイジェストWeb)
最大の原因は選手の距離感が離れていたことで、個々のポジショニングを修正した後半は本田や香川が流動的に動いて攻撃を上手く機能させている。こうした修正をもっと早い時間帯に行ない、日本のリズムに持ち込めれば、より得点チャンスも増える。
もっとも、イランはアグレッシブにプレスに来る可能性も高く、「プレッシャーをかけられたバージョンと、かけられてないバージョン。どちらでこられていいように準備して」(本田)おくことも大事だろう。その際に求められるのも「距離感」(本田)の良さで、前線の選手が上手く連係しながら、「簡単に周りを使ったり、使われたり」(宇佐美)という良好な関係を築きたい。
また、シリア戦で岡崎が見せたような、裏への抜け出しも求められる部分だ。相手がプレッシングに来るのであればなおさらで、トップ下やウイングも空いたスペースを意識してプレーすべきだろう。
これまでの試合を見ていると、トップ下やウイングは足下でボールをもらうケースが多く、やや攻撃が単調になってしまう印象も受ける。本田や香川がスペースに飛び出して起点を作れれば、攻撃の幅が広がり、相手も守備の狙いどころを絞りづらくなるはずだ。
「縦に早い攻撃」を岡崎だけに頼るのではなく、複数の選手がスペースを突く多彩さを交えて、さらにバージョンアップさせる――。これをイラン相手にも実現できれば、アジア最終予選に向けての明るい材料ともなりそうだ。
取材・文:五十嵐創(サッカーダイジェストWeb)