【日本代表】ようやく迎える“歯応えのある相手”との一戦。10.13イラン戦の意義とは?

カテゴリ:日本代表

五十嵐創(サッカーダイジェストWEB)

2015年10月11日

「縦に早い」か「幅を取る」か。相手の出方に応じた適切な選択が求められる。

「縦への早さ」と「幅を取る」攻撃を使い分けるうえでボランチの役割は大きい。イラン戦へ意欲を見せる柴崎にもアピールのチャンスはありそうだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 戦術面で言えば、「縦に早いサッカー」や「幅を取った」サイド攻撃が通用するのかが焦点だろう。シリア戦では、「前半に来ないと思っていたのに、あれだけこられて微妙なズレがあった」(本田)と面食らい、「幅を取った」攻撃が機能不全に終わった。
 
 最大の原因は選手の距離感が離れていたことで、個々のポジショニングを修正した後半は本田や香川が流動的に動いて攻撃を上手く機能させている。こうした修正をもっと早い時間帯に行ない、日本のリズムに持ち込めれば、より得点チャンスも増える。
 
 もっとも、イランはアグレッシブにプレスに来る可能性も高く、「プレッシャーをかけられたバージョンと、かけられてないバージョン。どちらでこられていいように準備して」(本田)おくことも大事だろう。その際に求められるのも「距離感」(本田)の良さで、前線の選手が上手く連係しながら、「簡単に周りを使ったり、使われたり」(宇佐美)という良好な関係を築きたい。
 
 また、シリア戦で岡崎が見せたような、裏への抜け出しも求められる部分だ。相手がプレッシングに来るのであればなおさらで、トップ下やウイングも空いたスペースを意識してプレーすべきだろう。
 
 これまでの試合を見ていると、トップ下やウイングは足下でボールをもらうケースが多く、やや攻撃が単調になってしまう印象も受ける。本田や香川がスペースに飛び出して起点を作れれば、攻撃の幅が広がり、相手も守備の狙いどころを絞りづらくなるはずだ。
 
「縦に早い攻撃」を岡崎だけに頼るのではなく、複数の選手がスペースを突く多彩さを交えて、さらにバージョンアップさせる――。これをイラン相手にも実現できれば、アジア最終予選に向けての明るい材料ともなりそうだ。
 
取材・文:五十嵐創(サッカーダイジェストWeb)
【関連記事】
【日本代表】約10年ぶりのイラン戦で本田が重視するキーワードは「距離感」
【日本代表】「最近、代表の試合に絡んでない」柴崎は中盤の新たなオプションとなれるか
【采配検証】お馴染みのメンバーで手堅く… 宇佐美、武藤の終盤投入で伸びしろは見込めるか?
【藤田俊哉の目】2次予選前半戦は75点…。若手の台頭が物足りない攻撃陣は50点!
【日本代表/エリア別検証】距離感が改善された後半は、本田と香川を起点に厚みのある攻撃を実現
【リバプール番記者が独白】ロジャース解任とクロップ招聘の舞台裏

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ