「チャンピオンシップに向けて少しでも力になりたい」
だが、さらなる試練が忍び寄っていた。始動日からチームに合流したものの、キャンプインしても負傷箇所への違和感が拭えない。シーズン開幕を約1か月後に控えた2月10日、ついに再手術に踏み切ることになった。
「『なんでだよ』って思いましたよね、なんで俺ばっかり……って。でも、このままではプレーできないのは自分自身が一番よく分かっていたので、(再手術という現実を)受け止めるというか、受け入れてしっかり治すしかないなって」
平山が不在の間、チームは第1ステージを2位でフィニッシュし、現在、年間順位で3位につけ、チャンピオンシップ出場の権利を射程圏内に捉えている。そこに貢献できなかった平山の胸中には、複雑な気持ちが入り混じっていた。
「観てるだけっていうのは辛かったですね。特に今年はチームの調子が良かったから、嬉しい半面、そこに加われない辛さ、もどかしさがあった。でも、自分になにができるかと言ったら、できることはなにもないので、復帰した時に貢献できるように準備をしようと思っていました。みんなのおかげでチャンピオンシップに出られる可能性がある。だから今は、そこに向けて少しでも力になりたいと思っています」
高校時代、「怪物」と謳われた男も、今年で30歳を迎えた。だが、老け込むにはまだ早すぎる。辛く、苦しいリハビリを4度も戦い抜いた男が完全復活を遂げる場がチャンピオンシップだとしたら――。「怪物」にはやはり大舞台がよく似合う。
文:飯尾篤史(サッカーライター)
「『なんでだよ』って思いましたよね、なんで俺ばっかり……って。でも、このままではプレーできないのは自分自身が一番よく分かっていたので、(再手術という現実を)受け止めるというか、受け入れてしっかり治すしかないなって」
平山が不在の間、チームは第1ステージを2位でフィニッシュし、現在、年間順位で3位につけ、チャンピオンシップ出場の権利を射程圏内に捉えている。そこに貢献できなかった平山の胸中には、複雑な気持ちが入り混じっていた。
「観てるだけっていうのは辛かったですね。特に今年はチームの調子が良かったから、嬉しい半面、そこに加われない辛さ、もどかしさがあった。でも、自分になにができるかと言ったら、できることはなにもないので、復帰した時に貢献できるように準備をしようと思っていました。みんなのおかげでチャンピオンシップに出られる可能性がある。だから今は、そこに向けて少しでも力になりたいと思っています」
高校時代、「怪物」と謳われた男も、今年で30歳を迎えた。だが、老け込むにはまだ早すぎる。辛く、苦しいリハビリを4度も戦い抜いた男が完全復活を遂げる場がチャンピオンシップだとしたら――。「怪物」にはやはり大舞台がよく似合う。
文:飯尾篤史(サッカーライター)