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“二刀流”に挑む日大藤沢の森重陽介。198センチのハイタワーは、CBで得た学びと経験をFWに活かす

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2022年08月21日

大谷翔平のようにどちらでもハイレベルに

「折れずにやり続けることが重要」。大きな熱量を持って、森重は二刀流に真正面から取り組んでいる。写真:安藤隆人

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 森重の柔軟なプレーと吸収力の象徴となっているのが、身体操作のスムーズさにある。圧倒的な高さと手足の長さを持ちながら、細かいステップを踏んで、重心移動も苦なくできる。だからこそ、FWでもCBでもステップワークや身体の向き、ボールコントロールやスライドに対しても違和感なく順応し、それぞれのポジションできちんと持ち味を発揮できている。

「小学校時代からジンガ(ブラジル特有のボールキープやドリブルの際のステップと身体のリズム)などをやっていましたし、東京ヴェルディJrユースでは止めて、蹴るやパスを繋いで崩していくスタイルで足もとは鍛えられました」

 今のプレースタイルの礎を築いた小中学校時代だったが、大きな壁にぶつかってもいた。小5の段階で170センチ後半あった森重は、中2の終わりにかけてさらに10センチ以上伸びて190センチに到達したが、この身長の伸びに身体と身体操作がついていかなかった。成長期特有のオスグッド(膝の頸骨による痛み)を小5で発症し、中2まで苦しんだ。

「自分の本来のプレーがどうだったかさえ分からない時がありました。自分の身体じゃないような感覚になって怖かった」

 そう当時の苦しみをこぼしたように、痛みと身長の伸びでこれまでスムーズだった身体操作ができなくなっていった。だが、そこで森重は折れなかった。ワンタッチプレーやトラップなどの技術練習に打ち込み、徐々に痛みが治ってくると、ラダートレーニングや段差を使ってジャンプ練習を繰り返して、細かいステップや横と縦、上の身体操作の基礎を徹底して身体にたたき込んだ。
 
 この日々があったからこそ、ユース昇格こそ叶わなかったが、「絶対に高校で爆発してやろう」という野望が育ち、日大藤沢でその想いを爆発させている。

「折れずにやり続けることが重要だということは学んできました。これからもこの気持ちを持ち続けてプレーしていきたいと思います」

 今後ステージが上がっても、大谷翔平のようにどちらの道でもハイレベルなプレーが披露できるように、森重は大きな熱量を持って二刀流に真正面から取り組んでいる。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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