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【広島】大記録達成の時を信じて自分を貫く佐藤。「そこに入っていくのが自分の生きる道」

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年09月13日

「早く(記録から)解放されたい半面、157、158ゴールを決めてなにも言われなくなるのは寂しい」

今の佐藤にとっては、チームの優勝争いが最優先。「自分たちの手の中に(優勝の権利が)ある状況。残り7試合でどういった結果を残せるかが重要」とステージ優勝と年間勝点1位に意欲を見せる。 写真:田中研治

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9月19日にホームで行なわれる、次節の鳥栖戦で通算ゴール数を示す「HISA-METER」は157となるのか、注目だ。 写真:田中研治

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 佐藤の言葉は、ストライカーとしての矜持を感じさせる。そして、こう続けた。
 
「シュートチャンスが少ないなかで、どれだけそれを作っていけるか。それがチームとしても、個人としても突き詰めていくべき部分だと思います。正直なところ、今日なんとしても決めたかった。(記録に)リーチをかけた後にすぐにゴールを決めて、注目される状況から解放されたかったです。それが叶わなかったということは、自分自身まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるんだな、と」
 
 誤解してはいけないのは、佐藤は決して重圧から解放されたいのではない。むしろ、注目され、期待されるほど燃える男である。だからこそ、広島から1000キロ以上離れた山形の地まで駆け付けたサポーターに応えられず、試合後には悔しさを露わにしている。
 
 ただ、彼からしてみれば、「J1最多得点記録」という注目度の高い話題がひとり歩きして、優勝争いの渦中にあるチームが評価されないのは本意ではないのだ。
 
「今はチームとして優勝争いをしている大事な時期。(自分に)注目してもらえるのは非常にありがたいけど……、それだけ中山さんの記録が偉大だということですね。個人的な数字とチームの優勝争い、二重で注目してもらえる状況なので、まずはしっかり優勝できるように貢献していきたい」
 
 試合後の記者会見で森保監督は、「選手、チームスタッフ、クラブ、サポーターを含めて、佐藤寿人を応援するすべての人が、1試合でも早くJ1最多得点の偉業を達成してほしいと思っているはずなので、全力でサポートしていきたい」とクラブに関わるすべての人々の想いを代弁。佐藤も「(次節の)鳥栖戦が終わった時に『神様がホームで決めなさいと言っていた』と話せるようにしないといけない」と呼応している。
 
 ただ最後に、チーム最優先の貫く彼の口からこんな言葉が聞かれた。
 
「157、158ゴールを決めたら、たぶん何も言われなくなると思うのでそれはそれで寂しい(笑)」
 
 それもまた、いちストライカーとしての本音だろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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