J１リーグは９月12日に第２ステージ・10節の８試合が開催された。NDソフトスタジアム山形で行なわれた山形対広島では、第２ステージ２位の広島が山形に３-１で逆転勝ち。ステージ首位に立つとともに、年間勝点でも浦和を得失点差で上回り首位に躍り出た。

【順位表】第２ステージ・10節終了時
 
　立ち上がり、まずチャンスを掴んだのは山形だった。５分に宮阪が相手のファウルを誘い得意のFKを獲得。宮阪のシュートはクロスバーを直撃し、真下に落下するもゴールラインを割れずノーゴールの判定に。
 
　その後、広島がボールを支配し、山形が持ち前のハイプレスからカウンターでゴールを窺う展開となる。すると35分、山形は中盤でのボール奪取からショートカウンターを発動。R・フランクがドリブルで持ち上がると後方から追い越したディエゴがラストパスを受け、勢いのままシュートを流し込んで山形が先制する。
 
　しかし広島もすぐさま反撃。39分、縦パスを受けたドウグラスがワンタッチで右サイドを走るミキッチへ。サイドを破ったミキッチは中央に切れ込み、インスイングのボールを送り込むと、これが直接ゴールネットを揺らす。広島が１-１の同点に追いつく。
 
　前半を１-１で折り返すと、後半はまず山形がペースを握る。51分、山形は宮阪の縦パスから宇佐美がペナルティエリア内へ侵入。左足の強烈なシュートはGK林にストップされたものの、その後も高い位置からのボール奪取で良いリズムで攻撃を展開する。59分にはR・フランクがエリア内からのシュートを放つも、再びGK林が立ちはだかった。
 
　すると60分、広島は右サイドから中央でボールを受けたドウグラスが右足を一閃。シュートはGK山岸の左を射抜き、ゴールネットに突き刺さった。
 
　逆転に成功した広島は61分、佐藤に代えて浅野を投入。この交代により、この試合での佐藤のJ１最多得点記録への到達はなくなった。
 
　さらに71分にはFKのこぼれ球を青山がボレーで狙うがクロスバーを直撃。惜しくも追加点はならなかった。
 
　そして77分、勝負を決する場面が訪れる。広島はミキッチがペナルティエリア内で交代出場の中島を倒してPKを献上。しかし、キッカーのディエゴのシュートを守護神の林がビッグセーブで切り抜けると、直後の相手CKからのカウンターで浅野がスピードを活かしたドリブル突破で敵陣を切り裂き、最後は右足のシュートを流し込んで３点目を追加した。
 
　試合はこのまま３-１で終了。終盤のPKストップと直後のカウンターからのゴールが決め手となって広島が逆転勝利を飾り、首位に浮上した。