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【広島】大記録達成の時を信じて自分を貫く佐藤。「そこに入っていくのが自分の生きる道」

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年09月13日

相性の良い山形相手に、通算157得点目のメモリアルゴールは生まれず。

26分、カウンターから前線でボールを受けるもステップが合わずに体勢を崩し、ジャストミートできず。しっかりをシュートを撃てていれば、メモリアルゴールは生まれていたかもしれない。 写真:田中研治

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ミキッチのゴールシーンでは、佐藤も相手のマークを外してゴール前でフリーになっていた。「たとえボールが来なくても、そこに入っていくのが自分の生命線」と振り返った。 写真:田中研治

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 チームメイトたちから遅れること約1時間、佐藤寿人は少しバツが悪そうにミックスゾーンに姿を現わした。
 
 試合後のドーピング検査対象に選ばれ、所定の手続きに応じていたからだが、ゴールを決めていれば、またその表情は違ったのだろう。しかし、J通算100得点(2008年9月)、通算200得点(2015年6月)と節目のゴールを決めてきた相性の良い山形との一戦で、J1通算最多得点(157)に並ぶメモリアルゴールは生まれなかった。
 
 ホームの山形は、序盤から持ち前のハイプレスで勝負を挑んできた。「相手がやりたいことは分かっていた」(佐藤)が、それをかい潜るようにビルドアップを試みても思うように押し上がらない。中盤でのポゼッションが高まらない結果、佐藤がボールに触れる回数も片手で数えられる程度しかなかった。
 
 それでも、22分にはCKのこぼれ球を青山→水本とヘディングでつないでオーバーヘッド(結果はオフサイド)。その4分後には、塩谷のクリアボールに抜け出すと、飛び出していた相手GKの位置を踏まえて、ペナルティアーク左側からシュートを放つ。2013年の27節・鳥栖戦のスーパーゴールを彷彿とさせるシチュエーションだったが、ステップが合わずにミートできず、シュートはGK正面に転がってしまった。
 
 放ったシュートはこの1本のみに終わり、61分に「11|29」の電光ボードがタッチラインで掲げられ、後輩の浅野にバトンタッチした。だが、そんなチャンスが限定的だった試合でも、佐藤がこれまで156ゴールを積み上げてきた所以が表われていたシーンがある。
 
 39分、右サイドを突破したミキッチは、中央に抉って左足でインスイングのクロスを入れると、そのままゴールネットを揺らし同点。この時、佐藤はゴール前に走り込みながら、緩急をつけたステップで山形DFの渡辺と西河の隙間を割り、フリーになっていた。
 
「上手くマークは外せていた。結果、ミカ(ミキッチ)のゴールになったけど、あそこでボールが来ていれば(ゴールを)決めていたと思います。でも、10回走ってたとえ1回、2回しかボールが来なくても、それを仕留められれば得点になる。可能性が少ないことに対して諦めずに動き続けられるかが大事。ボールが来る来ないにかかわらず、マークを外して(ゴール前に)入っていけるかが自分の生命線ですから」
 
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