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FC東京内定MFを擁する“埼玉の技巧派集団”昌平が3大会ぶりに総体出場! 全国を逃した昨季にはなかった「第3の強み」とは?

カテゴリ:高校・ユース・その他

河野 正

2022年06月20日

「リーグ戦ではこういう戦い方はしないかもしれないが、きょうは勝負にこだわった」

FC東京への加入が内定している注目のMF荒井(左)。写真:滝川敏之

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 一方、初めて決勝に進んだ東京成徳大深谷の前半の決定機は少なく、19分にFW秋本光瑛(2年)が打った1本だけ。しかし反撃に転じた後半9分、FW平井心瑛(2年)の突破からこぼれ球になり、これをMF和光翔夢(3年)が蹴り込んで1点を返した。12分には右FKからCB小久保伊吹暉(2年)がヘッドで折り返し、右SB辻本晴也(3年)が飛び込んだが、わずかに届かなかった。

 昌平も後半に5本のシュートを放ったものの、前半ほどの決定的な得点はつくれなかった。それでも東京成徳大深谷の左SB鈴木嵐(2年)の超ロングスローや長いボールにも上手に対応し、当たりの強さにも負けずに1失点に抑えて頂点に立った。
 
 藤島監督は「リーグ戦ではこういう戦い方はしないかもしれないが、きょうは勝負にこだわった。全国でチャレンジするための権利を獲得することが大切ですから」と3大会ぶりの戴冠に笑顔が弾けた。
 
 昨年も優勝候補筆頭に推されながら、インターハイ予選は準決勝で、全国高校選手権予選は3回戦で敗退しただけに、何が何でも勝つことに執着した。持ち味の技術の高さや戦術の奥深さに加え、「今年は気持ちの強い選手が多い」と誇らしそうに3つめの武器を強調してみせた。
 
 昌平は2016年に初めてインターハイ決勝に進んで優勝すると、3年続けてファイナルに駆け上がって3連覇。決勝では4戦全勝という勝負強さを発揮し、本大会でも3度出場して4強入りが2度と相性がいい。

 先制点を決めた篠田が「後ろが安定しているので前は安心して攻撃できる。インターハイで優勝したい」と意欲を示せば、エースの荒井は「個人的に今大会の出来には納得していない。みんなに全国に連れて行ってもらうので、次はゴールを決めてお返ししたい」と徳島県での捲土重来を誓った。

文●河野 正

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