「ここ一番でどうしてもゴールが欲しい」時のオプションとして有効
ただ、「この試合だけでは何とも言えない」と柴崎自身が自己評価を躊躇した通り、この形でカタール・ワールドカップ(W杯)本番で対峙するドイツやスペインと互角にやれるという保証はない。
より中盤で保持率を上げながらセーフティにゲームを運びたいと思うなら、守田&田中コンビのほうがいいだろうし、強度を維持しながら推進力と創造性をプラスしたいなら、鎌田大地(フランクフルト)と原口元気(ウニオン・ベルリン)の組み合わせのほうがベターだろう。
柴崎&久保コンビが今の代表にもたらせるものがあるとしたら、柴崎の配球やパスセンスによって、久保や他のアタッカー陣をより生かせる可能性が広がることではないか。守備の強度という部分ではやや低下する恐れもあるが、「ここ一番でどうしてもゴールが欲しい」という時のオプションとしては有効になるだろう。
「いろんな人との組み合わせで、11人全員の良さが出るチーム構成がベスト。選手のスタイル、プレースタイルや特徴を補完し合う関係性や動き方を磨いていけば、今回の3人だけでなく、いろんな使い方ができる部分がある」と柴崎も発言。多種多彩なバリエーションを用意しておくことで、苦境に陥った時、活路を見出す道筋は確かに作りやすい。
6月シリーズにおけるここまでの3試合のインサイドハーフの構成を振り返ると、パラグアイ戦では鎌田&原口、鎌田&田中、ブラジル戦では田中&原口、鎌田&田中、そして今回の柴崎&久保と5つの組み合わせにトライ。森保監督もそれぞれのメリット・デメリットを改めて再確認したはずだ。
より中盤で保持率を上げながらセーフティにゲームを運びたいと思うなら、守田&田中コンビのほうがいいだろうし、強度を維持しながら推進力と創造性をプラスしたいなら、鎌田大地(フランクフルト)と原口元気(ウニオン・ベルリン)の組み合わせのほうがベターだろう。
柴崎&久保コンビが今の代表にもたらせるものがあるとしたら、柴崎の配球やパスセンスによって、久保や他のアタッカー陣をより生かせる可能性が広がることではないか。守備の強度という部分ではやや低下する恐れもあるが、「ここ一番でどうしてもゴールが欲しい」という時のオプションとしては有効になるだろう。
「いろんな人との組み合わせで、11人全員の良さが出るチーム構成がベスト。選手のスタイル、プレースタイルや特徴を補完し合う関係性や動き方を磨いていけば、今回の3人だけでなく、いろんな使い方ができる部分がある」と柴崎も発言。多種多彩なバリエーションを用意しておくことで、苦境に陥った時、活路を見出す道筋は確かに作りやすい。
6月シリーズにおけるここまでの3試合のインサイドハーフの構成を振り返ると、パラグアイ戦では鎌田&原口、鎌田&田中、ブラジル戦では田中&原口、鎌田&田中、そして今回の柴崎&久保と5つの組み合わせにトライ。森保監督もそれぞれのメリット・デメリットを改めて再確認したはずだ。
そのうえで、本番の対戦相手の検証を重ね、今後の彼らのコンディションやパフォーマンスを見極め、最終的に誰を残すかを決めていくことになるが、柴崎と久保にとっては「自分が何をすべきか」をハッキリさせられたという意味で、ガーナ戦は収穫が大きかったと言っていい。
2019年6月の代表デビューから“代表初ゴール”という壁を超えられずに苦しんだ久保が、丸3年を経てついにハードルを超え、昨年10月のサウジアラビア戦で致命的なミスを犯した柴崎が自らの歩む道を見出した。それも前向きに受け止めていいだろう。
実際、柴崎は4年前の2018年ロシアW杯で、直前までスタメン入りしていなかったにもかかわらず、本番で驚異的なパフォーマンスを披露。日本のベスト16入りの立役者になったという確固たる実績がある。本番の集中力の出し方を熟知しているのは、森保監督も心強く思っているはず。その布石を打っただけに、今後の巻き返しのチャンスは広がっただろう。
6月シリーズは、残すところ14日のチュニジア戦だけになったが、インサイドハーフ争いを含めて中盤の構成は混とんとしてきた。ここから誰が本番の定位置をつかむのか。絶対的存在の遠藤以外は流動的と言えるだけに、今後の動向をしっかりとチェックしていきたいものである。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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2019年6月の代表デビューから“代表初ゴール”という壁を超えられずに苦しんだ久保が、丸3年を経てついにハードルを超え、昨年10月のサウジアラビア戦で致命的なミスを犯した柴崎が自らの歩む道を見出した。それも前向きに受け止めていいだろう。
実際、柴崎は4年前の2018年ロシアW杯で、直前までスタメン入りしていなかったにもかかわらず、本番で驚異的なパフォーマンスを披露。日本のベスト16入りの立役者になったという確固たる実績がある。本番の集中力の出し方を熟知しているのは、森保監督も心強く思っているはず。その布石を打っただけに、今後の巻き返しのチャンスは広がっただろう。
6月シリーズは、残すところ14日のチュニジア戦だけになったが、インサイドハーフ争いを含めて中盤の構成は混とんとしてきた。ここから誰が本番の定位置をつかむのか。絶対的存在の遠藤以外は流動的と言えるだけに、今後の動向をしっかりとチェックしていきたいものである。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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