キャリア後半は望んで世界を転々と
アンフィールドでの居場所がなくなっていた。06年1月からブラックバーン、同8月からレクレアティボとレンタル移籍が続き、07年5月にレクレアティボへの完全移籍が決まる。このアンダルシアのクラブでは2年間で22ゴールを挙げ、アトレティコ・マドリーへの再ステップアップを勝ち取るも、ディエゴ・フォルラン、セルヒオ・アグエロの牙城は崩せず、決定的なブレイクスルーを果たせぬまま、欧州の第一線から離れていくしかなかった。
それからはポルトガル(レンタルでスペインとフランス)、ロシア、アメリカ、スイス、スコットランド、タイと流れ歩き、最後はサッカーを始めたレユニオンの地元クラブに戻り34歳で現役生活を締めくくった。13年と15年には膝の靭帯を損傷して長期の離脱も経験した。それでも、地球を一周したこの道程に悲壮感はなかった。むしろ本人は望んで世界を転々とした。
「人というものに興味があるんだ。違う文化や価値観に触れたいと思った。発見の旅がしたかった」と、その心情を明かしている。
それからはポルトガル(レンタルでスペインとフランス)、ロシア、アメリカ、スイス、スコットランド、タイと流れ歩き、最後はサッカーを始めたレユニオンの地元クラブに戻り34歳で現役生活を締めくくった。13年と15年には膝の靭帯を損傷して長期の離脱も経験した。それでも、地球を一周したこの道程に悲壮感はなかった。むしろ本人は望んで世界を転々とした。
「人というものに興味があるんだ。違う文化や価値観に触れたいと思った。発見の旅がしたかった」と、その心情を明かしている。
19年からは有料テレビ局『カナル・プリュス』に「コンサルタント」の肩書で籍を置き、プレミアリーグのハイライト番組にレギュラー出演して好評を博している。引退後のキャリアは順風満帆だ。
フットボーラーとして大成はしなかったかもしれない。しかし、父親としては素晴らしい成功を収めたようだ。芸能界に進み、新進アクターとして注目を集める長女レオナさんが語る。
「パパの生き方を見て、役者に挑戦しようと決めたの。フットボーラーになるために、パパは11歳でレユニオンの親元を離れ、ひとりで頑張ってきた。成功への熱意、心の強さは本当に凄いと思うし、私にもそれを授けてくれた。いまでもファンに愛されていて、パパが成し遂げてきたことは私にとって誇りなの」
文●松野敏史
※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年5月19日号より転載
【PHOTO】2022年夏の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介!
フットボーラーとして大成はしなかったかもしれない。しかし、父親としては素晴らしい成功を収めたようだ。芸能界に進み、新進アクターとして注目を集める長女レオナさんが語る。
「パパの生き方を見て、役者に挑戦しようと決めたの。フットボーラーになるために、パパは11歳でレユニオンの親元を離れ、ひとりで頑張ってきた。成功への熱意、心の強さは本当に凄いと思うし、私にもそれを授けてくれた。いまでもファンに愛されていて、パパが成し遂げてきたことは私にとって誇りなの」
文●松野敏史
※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年5月19日号より転載
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