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「大人しすぎる」主将として批判を浴びた遠藤航が“自身の流儀”で伝説となった日。「ワタルは僕らの象徴」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中野吉之伴

2022年05月26日

ファンは「エンド―――――!ありがとう!!!!」

批判を浴びながらもキャプテンの責を全うした遠藤。 (C)Getty Images

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 アディショナルタイム2分、左サイドからのCKに合わせて高く飛んだのがまず伊藤洋輝だ。ボールをうまくファーポスト際に流すと、混戦のペナルティエリア内を抜けてきたボールに反応し、ヘディングで飛び込んできたシュツットガルトの選手がいた。次の瞬間ボールはゴールへと流れ、そしてスタジアムのいたるところでファンの狂喜乱舞が始まった。

 記者席にいた僕には、最初誰がゴールを決めたのかわからなかった。監督のペジェグリーノ・マテラッツォ監督も「ゴールの瞬間はわからなかった。あのゴールは選手が最後まで信じ続けたことが報われた証だ。あの瞬間の思いを言葉にすることはできない」と興奮気味にインタビューに答えていた。

 記者席の後ろでファンが叫んでいる。「エンド―――――!ありがとう!!!!」

 モニターに映し出された映像には、ケルン選手が足をあげてブロックしようとするがそんなことお構いなしに飛び込んできた遠藤の姿が映し出されていた。もみくちゃにされながら、何度も喜びの感情むき出しで叫んでいるその姿は、まさにチームを引っ張るリーダーそのものだった。

【動画】伊藤のフリック→遠藤航が執念のヘッド!日本人コンビで奪った残留を決める劇的弾
 結果で答えを出す。背中で引っ張る。

 そう口でいうのは簡単だ。でもそれを具現化するのはだれにでもできることではない。それこそ遠藤もキャプテンとして批判にさらされていた時期がかなりあった。

 曰くキャプテンとはチームメイトを叱咤激励できる存在でなければならない。曰く、ピッチ上には他の選手を怒鳴りつけるようなカリスマ性がなければならない。曰く、遠藤は大人しすぎる。

 そんなことを言われつづけていた。地元紙から直接そのことを質問されることも。それでも遠藤は「僕は僕のやり方でチームのためにプレーで引っ張っていく」と答えていた。

「ピッチ上で怒鳴りまくるようなタイプではない。それぞれのキャプテンにはそれぞれのスタイルでチームを導くやり方があると思う。僕は僕のパフォーマンスで周りの仲間に何をしなきゃいけないかを見せていくこと」

『ビルト』紙のインタビューにはそんな風に話していた。そしてそんな遠藤だからこそ、シュツットガルトはキャプテンに任命したのだ。
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