充実のシーズンを送った乾だが、オフ・ザ・ボールの質を上げたい。
清武のチームメイトである酒井宏も出場機会には恵まれたが、ポテンシャルを発揮できたとは言い難かった。
彼の特長は攻撃参加にあるが、ゴール数とアシスト数は「0」。しかも守備でミスを犯す場面も時折見られた。新シーズンに向けては、まずチームメイトや監督と密にコミュニケーションを取りながら、守備面のパフォーマンスを安定させることが先決だ。
同じSBの酒井高は、この夏にシュツットガルトからハンブルクに移籍することを決めた。これは正しい選択だったと思う。チームが残留争いに巻き込まれたことも影響したのかもしれないが、シュツットガルトのステフェンス監督に重用されていたとは言い難く、終盤は出場機会にも恵まれなかった。まずは新チームで自信を取り戻すことが大切だろう。
フランクフルトの乾は昨シーズン、日本人選手の中でも活躍が目立ったひとりだ。27試合に出場して1得点・5アシストを記録しただけでなく、フィジカルとメンタルの両面で、少しタフになった印象を受ける。
新シーズンに向けては、1対1の強さや攻撃に絡まない時のプレーに磨きをかけることが課題になるだろう。アタッキングサードでは精度の高いパスを出せるし、創造性を発揮できる。
しかし中盤の深い位置で、ピッチの中央に出て行った際には、なぜかパスの精度が落ちる傾向にあった。彼のようなタイプにとって中盤での仕事はいささか退屈なのかもしれないが、持てる能力をフルに活かしていないのはもったいない。
チームメイトの長谷部は昨シーズン、指揮官のシャーフから高く評価されていた。身を粉にして、チームのために汗をかくことを厭わないからだ。一方、長谷部にとってもシャーフの指導法は日本人監督のものに近く、仕事がしやすかったのだろう。チームが目指すサッカーの方向性についても、両者の間にはしっかりとした共通理解があった。
それだけに監督交代は、長谷部にとって残念だったに違いない。しかし、長谷部はフェー新監督の下でも、特になにかを変える必要はない。これまでと同様に真剣にサッカーに取り組み、チームに貢献していけば、新シーズンも欠かせぬ存在として重用されるだろう。
強いて課題を挙げるならば、攻撃にもっと絡んでいくことだ。昨季は33試合に出場しながら、無得点で2アシストのみ。もちろん、守備における貢献度を考えれば大きな問題ではないのだが、彼は完璧を目指す人間だから、きっと私の真意を汲んでくれるはずだ。
一方、同じポジションでプレーするヘルタ・ベルリンの細貝は、昨シーズンの後半は出場機会を与えられていない。これは大きな驚きだった。怪我に悩まされたとはいえ、彼は中盤における守備の要として相手をきっちりと潰せるし、チームメイトともドイツ語でコミュニケーションを取ることができる。実際に過去には、ゲームキャプテンも務めている。
にもかかわらず起用されなかったのは、監督とそりが合わないのかもしれない。私自身は彼を高く評価しているし、レギュラーに返り咲くことを心から祈りたい。
彼の特長は攻撃参加にあるが、ゴール数とアシスト数は「0」。しかも守備でミスを犯す場面も時折見られた。新シーズンに向けては、まずチームメイトや監督と密にコミュニケーションを取りながら、守備面のパフォーマンスを安定させることが先決だ。
同じSBの酒井高は、この夏にシュツットガルトからハンブルクに移籍することを決めた。これは正しい選択だったと思う。チームが残留争いに巻き込まれたことも影響したのかもしれないが、シュツットガルトのステフェンス監督に重用されていたとは言い難く、終盤は出場機会にも恵まれなかった。まずは新チームで自信を取り戻すことが大切だろう。
フランクフルトの乾は昨シーズン、日本人選手の中でも活躍が目立ったひとりだ。27試合に出場して1得点・5アシストを記録しただけでなく、フィジカルとメンタルの両面で、少しタフになった印象を受ける。
新シーズンに向けては、1対1の強さや攻撃に絡まない時のプレーに磨きをかけることが課題になるだろう。アタッキングサードでは精度の高いパスを出せるし、創造性を発揮できる。
しかし中盤の深い位置で、ピッチの中央に出て行った際には、なぜかパスの精度が落ちる傾向にあった。彼のようなタイプにとって中盤での仕事はいささか退屈なのかもしれないが、持てる能力をフルに活かしていないのはもったいない。
チームメイトの長谷部は昨シーズン、指揮官のシャーフから高く評価されていた。身を粉にして、チームのために汗をかくことを厭わないからだ。一方、長谷部にとってもシャーフの指導法は日本人監督のものに近く、仕事がしやすかったのだろう。チームが目指すサッカーの方向性についても、両者の間にはしっかりとした共通理解があった。
それだけに監督交代は、長谷部にとって残念だったに違いない。しかし、長谷部はフェー新監督の下でも、特になにかを変える必要はない。これまでと同様に真剣にサッカーに取り組み、チームに貢献していけば、新シーズンも欠かせぬ存在として重用されるだろう。
強いて課題を挙げるならば、攻撃にもっと絡んでいくことだ。昨季は33試合に出場しながら、無得点で2アシストのみ。もちろん、守備における貢献度を考えれば大きな問題ではないのだが、彼は完璧を目指す人間だから、きっと私の真意を汲んでくれるはずだ。
一方、同じポジションでプレーするヘルタ・ベルリンの細貝は、昨シーズンの後半は出場機会を与えられていない。これは大きな驚きだった。怪我に悩まされたとはいえ、彼は中盤における守備の要として相手をきっちりと潰せるし、チームメイトともドイツ語でコミュニケーションを取ることができる。実際に過去には、ゲームキャプテンも務めている。
にもかかわらず起用されなかったのは、監督とそりが合わないのかもしれない。私自身は彼を高く評価しているし、レギュラーに返り咲くことを心から祈りたい。