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主将のブスケッツを叱り飛ばし…シャビはいかにして“記録的な速さ”でバルサを立て直したのか。番記者が明かす舞台裏【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2022年04月03日

口を酸っぱくして説き続けたのが…

 チームを立て直すうえで、有効に活用したのが1月のインターナショナルブレイクだ。夏のプレシーズン仕様のトレーニング計画を立案し、選手個々の動きをオートマティズム化することでポジショニング、組織力、状況判断力、プレーリズム、インテンシティ、ボール循環などの改善を図った。そして効率性を高めるためには集中してプレーすることの大切さを口を酸っぱくして説き続けた。

 こうして努力を重んじるシャビのマネジメントは、レッシングルームでは権威、ベンチでは信頼、カンプ・ノウのファンからは尊敬を得ることに繋がった。我々記者もサッカーの本質を突く話ができる監督の登場によってプレスルームでの居心地が良くなった。シャビが植え付けた信頼と自信を土台にチームの心が一つになっていることはクラシコでの戦いぶりを見ても明らかだ。

 プレースタイルに目を向けると、攻撃の引き出しが増え、縦への推進力が高まった。ピッチのあらゆるエリアで数的優位を作り、ゲームを支配する、良い攻撃がさらに良い守備を生むというやり方を徹底している。ありていに言えば、相手にとって読みにくいチームになった。相対的に中盤のプレゼンスが高まり、とりわけシャビが求めていることを誰よりも理解し、実行し続けるペドリの働きが光る。
 
 もちろんシャビ改革はまだ道半ばだ。その過程でアクシデントに見舞われることは避けられず、もちろん敗北を喫することもある。しかし何よりも重要なのは、復活への道を歩み始めたことだ。しかも就任後、記録的なスピードで、だ。

 その加速度的な浸透度は選手たちが試合で見せる熱量に表れている。シャビが閉塞感に包まれていたドレッシングルームの窓を開け、選手たちは健全かつ要求レベルの高い環境で例外なく幸せな表情で、野心的に、楽しそうにプレーし、カンプ・ノウのファンは安堵している。

 シャビはシンプルさに基づいたコンセプトとプランを持ち、周囲はそのやり方に従い、反対する者はもはや誰もいない。監督がカンプ・ノウにおけるビジョンを提示する。それがバルサ本来の姿だ。シャビが風通しを良くし、春の訪れとともにバルサに花が咲き始めた。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。

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