長友と中山、ふたりの同時起用は森保監督のシナリオ通りなのか?
しかしながら、普通に考えれば、SBが毎回のように途中交代するというのは、サッカーのセオリーにはあまりない。それが繰り返されていることが、長友への風当たりを強める一因になっているとも考えられる。2022年カタールW杯イヤー本番を迎え、2人の序列はどうなっていくのか。そこは今回の2連戦のひとつの見どころと言っていいだろう。
現時点でグループ3位のオーストラリアとの勝点差はわずか1。3月24日に最大のライバルとのアウェー戦を控えているのを考えると、今回の中国・サウジアラビア2連戦での取りこぼしは絶対に許されない。リスクを最小限にするためにも、数々の修羅場をくぐってきた長友の経験値は「必要不可欠」と森保監督は判断するだろう。
その一方で、「好調の中山にA代表での経験を積ませたい」という思惑も見え隠れする。オマーン戦で彼のボールカットが三笘薫(ユニオン=サン・ジロワーズ)につながり、伊東の決勝弾が生まれたように、確かに今の中山は勝利に直結する仕事ができるレベルになっている。攻撃力やダイナミックさは長友より見劣りする部分はあるものの、要所要所で的確なポジションを取りながら攻めの起点になる能力は決して低くない。
しかも、左利きという絶対的な武器を備えている。かつてヴァイッド・ハリルホジッチ監督もレフティの車屋紳太郎(川崎)に強くこだわったことがあったが、左利きの左SBというのは日本サッカー界にとって希少価値に他ならないのだ。
こうした2人の長所短所を踏まえつつ、森保監督は「重圧の大きなスタメンを長友に任せ、途中からピッチに送り出して中山を育てつつ、最終的には一本立ちさせる」といったビジョンを持ち、それを遂行している可能性も高い。2人の併用は指揮官のシナリオ通りなのかもしれない。
その一方で、「好調の中山にA代表での経験を積ませたい」という思惑も見え隠れする。オマーン戦で彼のボールカットが三笘薫(ユニオン=サン・ジロワーズ)につながり、伊東の決勝弾が生まれたように、確かに今の中山は勝利に直結する仕事ができるレベルになっている。攻撃力やダイナミックさは長友より見劣りする部分はあるものの、要所要所で的確なポジションを取りながら攻めの起点になる能力は決して低くない。
しかも、左利きという絶対的な武器を備えている。かつてヴァイッド・ハリルホジッチ監督もレフティの車屋紳太郎(川崎)に強くこだわったことがあったが、左利きの左SBというのは日本サッカー界にとって希少価値に他ならないのだ。
こうした2人の長所短所を踏まえつつ、森保監督は「重圧の大きなスタメンを長友に任せ、途中からピッチに送り出して中山を育てつつ、最終的には一本立ちさせる」といったビジョンを持ち、それを遂行している可能性も高い。2人の併用は指揮官のシナリオ通りなのかもしれない。