厳しいサバイバルが展開されることになるトップ下と前線。
中盤で一番放出の可能性が大きいのは、レンタル先のパルマでドラマチックな経験をして戻ってきたばかりのアントニオ・ノチェリーノだ。ただ彼は今、全力でミハイロビッチ監督の信頼を得ようと頑張っている。
彼の場合、他にサイドハーフが加入するかどうかが去就の大きな鍵となる。ミランはダニエレ・バセッリを欲しがっていたがトリノに取られてしまったし、アクセル・ヴィツェルは、多くのチームが彼を欲しがっていると知ったゼニトが移籍金額を吊り上げており(3500万ユーロ)、獲得は非現実的である。
さて、本当に厳しいサバイバルが展開されるのが、トップ下から上のポジションだ。とにかく多くの選手がひしめいている。
ヴェルディは前述の通り、そう遠くないうちにミランを後にすることになるだろう。しかし、ミランにとってはそれだけで十分ではない。
そこで21歳のスペイン人、スソの名前が挙がってくる。ミハイロビッチ監督は現在、スソをトップ下で試していて、結果も悪くはない。彼は技術があり、プレーのビジョンもしっかりしており、性格も良い。しかし、このポジションにはすでに、ジャコモ・ボナベントゥーラと本田圭佑がいる。そのため、レンタルに出されるかもしれない。
次はアレッシオ・チェルチだ。一見、彼が放出候補の筆頭にも思えるが、ミランの首脳陣とテクニカルスタッフは、彼を留めることで意見が一致している。サイドとセカンドトップの、2つのポジションをカバーできるからだ。ただし、チェルチ自身が移籍を望んだ場合は、状況は変わってくるだろう。
ユベントスから戻ってきたばかりのアレッサンドロ・マトリにも、確かな未来はない。彼の場合、ズラタン・イブラヒモビッチがパリ・サンジェルマンから加入した場合、またレンタルに出される可能性がある。
ジェレミー・メネーズについては、いろいろ検証する必要がある。まず、彼に対する他クラブからのオファー額は無視できないものがある。また、ルイス・アドリアーノとカルロス・バッカのコンビがうまくいった場合、2トップのポジションは彼らのものとなる。そうなると、メネーズにとっても良いことではないだろう。
最後にニアング。彼の場合は、ちょっと話が違ってくる。彼はジェノアへのレンタル期間延長をミランに申し出ていたが、ミランは彼がこれ以上ジェノアにいることを望なまなかった。つまり、ミランは彼を非常に高く買っているのだ(契約も2019年まで更新)。
しかしそのため、ジェノアでの半年で成長したニアングは新たなシーズン、ミランで毎日、激しいポジション争いに臨まなければならなくなるのだ。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
協力・翻訳:利根川晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
彼の場合、他にサイドハーフが加入するかどうかが去就の大きな鍵となる。ミランはダニエレ・バセッリを欲しがっていたがトリノに取られてしまったし、アクセル・ヴィツェルは、多くのチームが彼を欲しがっていると知ったゼニトが移籍金額を吊り上げており(3500万ユーロ)、獲得は非現実的である。
さて、本当に厳しいサバイバルが展開されるのが、トップ下から上のポジションだ。とにかく多くの選手がひしめいている。
ヴェルディは前述の通り、そう遠くないうちにミランを後にすることになるだろう。しかし、ミランにとってはそれだけで十分ではない。
そこで21歳のスペイン人、スソの名前が挙がってくる。ミハイロビッチ監督は現在、スソをトップ下で試していて、結果も悪くはない。彼は技術があり、プレーのビジョンもしっかりしており、性格も良い。しかし、このポジションにはすでに、ジャコモ・ボナベントゥーラと本田圭佑がいる。そのため、レンタルに出されるかもしれない。
次はアレッシオ・チェルチだ。一見、彼が放出候補の筆頭にも思えるが、ミランの首脳陣とテクニカルスタッフは、彼を留めることで意見が一致している。サイドとセカンドトップの、2つのポジションをカバーできるからだ。ただし、チェルチ自身が移籍を望んだ場合は、状況は変わってくるだろう。
ユベントスから戻ってきたばかりのアレッサンドロ・マトリにも、確かな未来はない。彼の場合、ズラタン・イブラヒモビッチがパリ・サンジェルマンから加入した場合、またレンタルに出される可能性がある。
ジェレミー・メネーズについては、いろいろ検証する必要がある。まず、彼に対する他クラブからのオファー額は無視できないものがある。また、ルイス・アドリアーノとカルロス・バッカのコンビがうまくいった場合、2トップのポジションは彼らのものとなる。そうなると、メネーズにとっても良いことではないだろう。
最後にニアング。彼の場合は、ちょっと話が違ってくる。彼はジェノアへのレンタル期間延長をミランに申し出ていたが、ミランは彼がこれ以上ジェノアにいることを望なまなかった。つまり、ミランは彼を非常に高く買っているのだ(契約も2019年まで更新)。
しかしそのため、ジェノアでの半年で成長したニアングは新たなシーズン、ミランで毎日、激しいポジション争いに臨まなければならなくなるのだ。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
協力・翻訳:利根川晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。