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ドイツ代表デビュー戦で初ゴールの19歳! ザルツブルク産の新たな逸材、アデイェミとは“何者”か?

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2021年11月18日

ザネが台頭した頃を想起させる才能

代表デビューを飾ったアルメニア戦で、終了間際に左足でダメ押しのゴール。10月の北マケドニア戦でも1アシストと着実に結果を残している。(C)Getty Images

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 ウンターハヒンクのマンフレート・シュバブル会長は当時をこう振り返っている。
「チェルシーからスカウトを介して連絡があってね。カリムの父、私の娘、カリムとチェルシーを見てきたよ。しかしながら、(グレートブリテン)島へのステップが早すぎるのは明らかだった」

 チェルシー移籍の可能性は消滅したものの、シュバブル会長はここでバイエルンに売り込みをかける。

 だが、16歳の無名アタッカーに付けた300万ユーロ(約3億9000万円)という移籍金に、バイエルンの首脳陣が難色を示したために交渉は不成立。

 18年6月、ウンターハヒンクの要求を呑んだザルツブルクへの移籍が決まった。
 
 この移籍が正解だったのは、前述の活躍ぶりからも明らか。スピード豊かなドリブルに加え、左右両足のフィニッシュなどに磨きをかけ、加入3年目(最初の1年半はセカンドチームにあたるリーフェリンクで武者修行)の20-21シーズンに飛躍を遂げる。

 オーストリア・リーグで7得点・9アシストを記録し、本格ブレイクの足掛かりを築いた。2トップの一角を主戦場とするが、2列目の左サイドでも機能。同じドイツ代表のレロイ・ザネが台頭した頃を想起させる。

 その先達に肩を並べるには、今後の移籍先が重要になるだろう。噂にあがるバイエルンやリバプールにいきなりチャレンジするのではなく、より出番を掴む可能性が大きいドルトムントやRBライプツィヒへのステップアップが堅実な選択と言えるのではないか。

文●遠藤孝輔

※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年11月4日号より転載
 
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