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守護神・黒田海渡が背負う『赤き血のイレブン』浦和南の歴史と伝統。4年後にプロの舞台へ、リスタートを誓う【選手権予選】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年11月15日

「伝統をきちんと後輩たちに託したい」

浦和南は延長後半の1失点に泣き、惜しくも本大会出場の夢は叶わなかった。写真:安藤隆人

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「間接視野で中の状態は見えていた。走り込んでくる3番(安木)も分かっていたけど、味方もいたので競ることができると思った。あそこでもっと自分がコーチングして、3番に自由にヘッドをさせなければ防げたかもしれませんでした」

 試合後、失点シーンを振り返った黒田が無念さを滲ませる。確かに彼の言う通り、飛び込んできた安木をフリーにしてしまったことが痛恨だったが、それを差し引いても丸山のクロス、安木のヘッドのタイミングとスピードとコースはGKを責めることができないほど完璧なものであった。

「僕の高校サッカーは終わりましたが、浦和南という本当に長く、かつ密度の濃い歴史が刻まれた伝統をきちんと後輩たちに託したいです」
 
 彼自身も左胸に『南』と刻まれた伝統のユニホームと歴史に惹かれて、大宮アルディージャU-15からやってきた。U-18には上がれなかったが、県内の強豪私立からの誘いがあるなかで、「中3のときに浦和南がインターハイ、選手権に出場していて、かっこいいと思った。勉強もしっかりとしたかったし、サッカーと勉強の両方で成長したいと思った」と、公立校の浦和南を選んだ。

「浦和南では基礎練習を徹底してやってきました。中学まではあまり大きくなくて、細かったので、筋トレも並行してやってきました」

 鍛え上げられたフィジカルと存在感は、3年間の努力の賜物だった。浦和南で全国という夢は果たせなかったが、彼には新たなるチャレンジがある。

「目指している大学に受かって、4年間でさらに成長してプロを目指したい。当然、大学サッカーに進めば、Jユースでレギュラーを張っているような選手と競わないといけない厳しい世界ですが、その覚悟はできていますので、まずは受験勉強を頑張りたいと思います」

 4年後の夢に向かって決意を新たに突き進む。それが自分の愛した浦和南の名を、さらに輝かせることにも繋がることが分かっているからこそ、胸に刻まれた『南』の文字とともに、彼は悔し涙を流した埼玉スタジアムからのリスタートを誓った。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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