迎えた決勝も、稲垣は最高に稲垣だった

FC東京との準決勝で、ホームでの第1戦は3-1。敵地での第2戦は0-2で終盤に突入。このままではアウェーゴールの差で敗退が決まるなか、稲垣が80分に起死回生のゴールを挙げ、チームをファイナルへと導いた。写真:徳原隆元
周囲から見ればボランチの得点が多い=決定率が高い、と思うところ、彼にとっては得点が多い=それだけのチャンスを得ている、ということでもあるらしい。稲垣はその走力と強度を持って、攻守両面で自分の価値を高め続けてきたのである。
それは言うほど簡単ではない。名古屋は基本的にはリトリートしてからの守備が強固なチームで、前から奪いに行く時にはボランチにも相当量のプレッシングを要求するのは言わずもがな。引いたところからもボールにプレッシャーを与え続ける上下動を繰り返すのが名古屋のボランチで、これを勤勉にやると決勝の木本恭生のように足がつるほど負荷がかかる。
それを平然とこなしながら、攻撃となればゴール前までの加勢を惜しまず、再び守備に切り替われば一目散にバイタルを埋めに帰ってくる。控えめに言って超人的な活動量で、それを今般の過密日程の中でほぼフル出場を続けながらキープする稲垣は、大げさでなく化け物だ。
日々のケア、プレシーズン含めたファンダメンタルトレーニングの徹底も知る人ぞ知るところだが、その頑丈さ、頑強さは稲垣祥という選手が他の選手と一線を画する“特殊能力”とも言えるだろう。
折り返しを叩き込むミドルシュート、そしてストライカーばりに鼻を利かせてゴール前のこぼれ球を押し込むフィニッシュワーク。代名詞となりつつあるこれらの得点パターンはすべて彼の運動能力なくして実現できないプレーである。
それは言うほど簡単ではない。名古屋は基本的にはリトリートしてからの守備が強固なチームで、前から奪いに行く時にはボランチにも相当量のプレッシングを要求するのは言わずもがな。引いたところからもボールにプレッシャーを与え続ける上下動を繰り返すのが名古屋のボランチで、これを勤勉にやると決勝の木本恭生のように足がつるほど負荷がかかる。
それを平然とこなしながら、攻撃となればゴール前までの加勢を惜しまず、再び守備に切り替われば一目散にバイタルを埋めに帰ってくる。控えめに言って超人的な活動量で、それを今般の過密日程の中でほぼフル出場を続けながらキープする稲垣は、大げさでなく化け物だ。
日々のケア、プレシーズン含めたファンダメンタルトレーニングの徹底も知る人ぞ知るところだが、その頑丈さ、頑強さは稲垣祥という選手が他の選手と一線を画する“特殊能力”とも言えるだろう。
折り返しを叩き込むミドルシュート、そしてストライカーばりに鼻を利かせてゴール前のこぼれ球を押し込むフィニッシュワーク。代名詞となりつつあるこれらの得点パターンはすべて彼の運動能力なくして実現できないプレーである。
FC東京との準決勝第2戦ではゴール前の混戦に飛び込むだけでなく、「ここにこぼれそうだ」と冷静な状況判断も伴わせている。そしてポストに頭を当てながらもボールを捻じ込み、チームを初の決勝進出に導いた。
迎えた決勝も、稲垣は最高に稲垣だった。直近3試合の公式戦で計8失点を喫していたチームは専守防衛からファイナルの戦いを始めたが、普段通りに稲垣はバイタルエリアとボールホルダーの間を、さながらシャトルランのごとく往復し、重心の下がるチームを懸命に支え続けた。
後半に入って先制し、守備の気持ちに加速がかかるなか、自らの義務としてのカウンター参加は決して欠かさず、それが79分の自身による追加点にもつながっている。リプレーを見ればわかるが、齋藤学とシュヴィルツォクの速攻が仕掛けられた瞬間、画面の端には頭を下げ、気力を振り絞ってゴール前に走り出す稲垣が見える。
【ルヴァン杯決勝PHOTO】初優勝に沸く名古屋グランパスイレブンの笑顔を厳選!
【ルヴァン杯決勝PHOTO】名古屋2-0C大阪|前田&稲垣のゴールで名古屋グランパスが悲願の初優勝!
迎えた決勝も、稲垣は最高に稲垣だった。直近3試合の公式戦で計8失点を喫していたチームは専守防衛からファイナルの戦いを始めたが、普段通りに稲垣はバイタルエリアとボールホルダーの間を、さながらシャトルランのごとく往復し、重心の下がるチームを懸命に支え続けた。
後半に入って先制し、守備の気持ちに加速がかかるなか、自らの義務としてのカウンター参加は決して欠かさず、それが79分の自身による追加点にもつながっている。リプレーを見ればわかるが、齋藤学とシュヴィルツォクの速攻が仕掛けられた瞬間、画面の端には頭を下げ、気力を振り絞ってゴール前に走り出す稲垣が見える。
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