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「コパ・アメリカ > ワールドカップ」 コパの魅力は3つの「面白い」――現地取材ライターが今大会を振り返りながら醍醐味をプレゼン!

カテゴリ:国際大会

熊崎敬

2015年07月05日

忘れてはならないコパの魅力をもうひとつ――。

こうした乱闘騒ぎも、勝利への強い気持ちの裏返し。勝負に徹するそんな姿には、ある種の清々しさも。 (C) Getty Images

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 3つ目の面白さは、ケンカが絶えないということ。
 
 コパには残り15分くらいから急に肘や膝が突き出されるシーンが増え、最後に乱闘で終わるというお約束がある。
 
 これもまたライバルに死んでも負けたくないファンが、醸し出す空気感によるところが大きい。商業主義に傾倒した品のいいワールドカップでは、なかなか見られない光景だ。
 
 乱闘が起きたり、ハラが勝手に引っ繰り返ったりするのは、選手たちが勝負に入れ込み過ぎているからだ。だが、それがまたいい。
 
 小競り合いやトリックを日本にいてテレビで見たりすると、「ひどい」とか「そこまでしなくても」と思うファンが多いだろう。
 
 だが現地で大会を見ていると、そんな気にはならない。むしろ、勝負に徹する姿に清々しささえ感じた。粛々と負けるというのは、必死に応援するファンを置き去りにすることになるからだ。
 
 コパの魅力に取りつかれた私には、いま大いなる不安が湧き出している。それはワールドカップが退屈に見えてしまうのではないか、ということだ。
 
 最後に忘れてはならないコパの魅力を、もうひとつ。
 
 チリを旅していちばん嬉しかったのは、試合よりも人情味にあふれた人々と毎日のように出会えたことだ。これは間違いなく試合以上の思い出になると思う。
 
 コンセプシオンで仲良くなったコロンビア人一家にはボゴタに招待され、決勝前に知り合ったアルゼンチン人には「アンデスを越えて、メンドーサのウチに遊びに来い」と誘われた。
 
 こんなことが当たり前のように起きるのも、コパならでは。大会後の休息をボゴタで過ごすか、メンドーサで過ごすか――。コパが与えてくれた贅沢な悩みである。
 
現地取材・文:熊崎敬
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