プロスカウトも高評価!首位・法大を破った桐蔭横浜大の躍進を支える3年生コンビに注目

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年09月21日

法大戦は大雨の影響でディフェンスラインの背後にロングフィードを蹴り合う展開に

中野はCBとして安定感あるプレーを披露。写真:安藤隆人

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 桐蔭横浜大GK早坂勇希と法政大のMF松井蓮之の川崎フロンターレ内定者対決として注目されたこの一戦は、期待の3年生が躍動する形で桐蔭横浜大が首位の法政大を2-1で下して優勝争いに踏みとどまった。

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 台風による豪雨の影響であちらこちらに水たまりが出来、パスがほぼ繋がらないと言っても過言ではないほどの荒れたピッチコンディションだった。それゆえにこの戦いのポイントはいかに割り切って相手のディフェンスラインの背後にロングボールを蹴り込み、効率よくゴール前にボールを運んでいくか。守備面では身体を張って守り切れるかという、シンプルな展開をやりきれるかであった。

 両チームともにピッチコンディションに苦しむ中、桐蔭横浜大の3年生CB中野就斗は持ち前のフィジカルの強さと冷静な読みを駆使して、FC町田ゼルビア内定のFW佐藤大樹、京都サンガF.C.内定のサイドアタッカー・田中和樹、そしてプロ注目のMF飯島陸という馬力とテクニックのある法政大の強力アタッカー陣を迎え撃った。

 水溜りを物ともせず、激しい寄せに加え、裏にボールが出た瞬間に強靭な下半身を生かした鋭いターンとダッシュ力を駆使し、予測が難しい動きをするボールに対して冷静に対応を続けた。13分に法政大のルーキー・中川敦瑛に先制弾を浴びるが、それ以外は要所を締めて追加点を与えなかった。

 後半、中野を中心とした守備陣の頑張りに応えるように、3年生FWの山田新が大きく躍動を見せた。前半は松井の高い守備力を軸にした法政大の守備の前にシュート1本に終わったが、桐蔭横浜大の安武亨監督が「後半は水の溜まったサイドのピッチを山田に託しました。彼は馬力があるし、フィジカルが素晴らしい。彼の強さに期待をした」と2トップの一角だった山田を右サイドに回すと、水溜りに屈しない推進力でチャンスを見出そうとした。

 その采配は的中。山田が何度も法政大ディフェンスラインのギャップを破ると、トップ下に入ったMF篠原友哉との連係も噛み合うようになり、桐蔭横浜大が完全に攻撃のペースを握った。62分、篠原が送り込んだロビングに対し、FW寺沼星文、交代出場のFW佐部開斗が運んだボールを最後は山田が豪快に蹴り込んで同点に追いつくと、68分にはDF羽田一平のキックを山田が拾って迷わずシュートを放つ。このシュートのこぼれ球に篠原が反応し、試合をひっくり返す決勝弾が生まれた。
 
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