【三浦泰年の情熱地泰】日本五輪サッカーに「頑張った」とは言えない。世界との差はまだまだある!

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年08月15日

メダルを獲得した選手たちの言葉に感動

3位決定戦に敗れ、失意に沈む日本の選手たち。勝負どころで真価を発揮することはできなかった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 あっという間の東京オリンピックだった。

 世界がコロナ禍によって不安を抱えた中で、1年の延期を乗り越えて実現した。

「1964年」。僕が生まれる1年前に前回の東京オリンピックが行なわれたことを考えると、この東京2020オリンピックは人生において、決して忘れてはいけない思い出深い時間であったことは間違いない。

 メダルを獲得するたびに選手が残す言葉。そして実況、解説のコメントに「うるっ」と感動し、心を打たれるのは年だからなのであうか……。

 もちろんメダルを取った選手だけではない。結果を残せなかったチーム、選手たちも不安なコロナ禍の中でこの日を迎えたことを勇気に変えてほしいし、同じように「ありがとう」と称えたい。

 僕はサッカー界の人間でもあるので、サッカーをどう感じたかを書かないわけにはいかない。
 
 サッカーは残念だった。

 気になる点があった。
「笑って終わりたい」「吉田選手にメダルを」と終わってから明かすべき言葉(コメント)を、試合前に発している雰囲気は果たして良いことだったのか?

 そして、その想いが実際に準決勝、3位決定戦で、チームとして、あるいは個々のパフォーマンスとして、相手に脅威を与えるものとなって発揮できていたのか?

 メンタル的にメダルを取りたいという気持ちはコメントでは伝わってきたが、果たして対スペイン、メキシコ。ベスト8以降の本気の相手に対する日本代表はどうだったであろう。

 疲労度を指摘するが、周りのチームも同じだ。もちろんインターバルの時間などあるが、ホーム日本で行なわれたことを考えれば言い訳には出来ない。

 オリンピックはまさしく平和の象徴、アマチュアスポーツの祭典。試合に勝利することだけが勝利ではない。

 しかし誰々にメダルを……という発想は何かに似ている。それは、アマチュアスポーツだ。高校生が「監督を胴上げしたい」というのは、それは素晴らしくもある一方で、プロフェッショナルとしてそんな考え方はない、とも言えるのではないだろうか。

 個人個人の想いがプロのチームとしてまとまって相手が嫌がるチームであったか?  戦う理由は自分のためだけでも、人のためだけでもない。

 人のために、自分のために無欲で自然体を貫けるかが勝負の別れ目だったと思う。

 メキシコ戦、前半0-2というスコアとなっても、テレビでは「まだ大丈夫」「焦らないで」と、まだまだ時間があるとでも言うかのように、まるでいっぺんに何点か入るレスリングなのか?と思うような実況・解説をしていた。

 もちろんサッカーのTV解説も非常に難しい。それは経験もあるし分かっている。しかし少し違うであろう。

 焦らずとも、失点から10分以内に得点をするような反発力がなければ、あの強かなメキシコ代表には勝てない。サッカー界、全体の弱さが出た3位決定戦だったと思う。

 個人レベルではA代表でのリベンジを目指し、プレーして欲しいと思うが、おそらく優勝国のブラジルでは、オリンピックで負けた選手からA代表選手は選ばないかもしれない。世界のトップはそれぐらい厳しいものであるし、今大会の日本の内容と結果では、まだまだ世界と差があると言わざるを得ない。
 
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