微妙な判定だった。EURO準決勝という大舞台であれば、物議を醸すのは不可避だ。
7月7日のEURO2020準決勝は、イングランド代表が延長戦の末にデンマーク代表を2-1と下し、主要大会では1966年以来となるファイナル進出を果たした。決勝点は延長前半終了間際、ハリー・ケインが自らPKのこぼれ球を押し込んだものだが、そのPKの判定が議論を呼んでいる。
ヨアキム・メーレがラヒーム・スターリングを倒したとして、ダニー・マッケリー主審はPKと判定。ビデオアシスタントレフェリー(VAR)のチェックでも判定は覆らなかった。
だが、接触そのものが微妙だったのに加え、スターリングがペナルティーエリアに侵入する前に別のボールがピッチに入っていたにもかかわらず、プレーが止められなかったこともあり、判定の是非が大きく騒がれている。
英『talkSPORT』でコメンテーターを務めるジョゼ・モウリーニョも、PK判定は誤審という立場だ。「今回、わたしの意見は好まれないかもしれないが…」と、イングランドに配慮しながらも「あれは絶対にPKじゃない」と話した。
「ベストのチームが勝った。イングランドは勝利に値した。ファンタスティックだった。だが、絶対PKじゃない。イングランドは本当に良かったし、勝利に値したのは疑いない。だが、わたしにとってあれは絶対PKじゃない。EURO準決勝というこのレベルで、本当に理解できない判定だ」
さらに、モウリーニョは「VARが主審にチェックさせず、判定を覆さなかったことは、もっと理解できない」と続けている。
「勘違いしないでほしい。イングランド勝利をとても喜んでおり、勝利にふさわしかったと思っている。だが、フットボールマンとして、あのPKが与えられたことはがっかりだ。審判はよく眠れないだろう」
英紙『Daily Mail』によれば、元アイルランド代表のロイ・キーンは、『ITV』で「PKではないと思う。非常にソフト」とコメントとしている。
【動画】判定は妥当? 物議を醸しているイングランドのPK獲得シーン
名将は「あのPKが与えられたことはがっかり」
ガリー・ネビルは「フェアに言えば、あんなソフトなPKで負ければ打ちひしがれる。ただ、今大会では一貫してこういう類の判定を覆すのに消極的」と話した。
イアン・ライトは「本人は当たったと言っている。シーズンを通じてなければソフトなPKと言うが、シーズン中も与えられてきた」と主張している。
また、元主審のマーク・クラッテンバーグは「あれほど重要な局面でPKに値するタックルとは思わない。デンマーク側は厳しい判定と議論するだろう」としたうえで、「だが明確なミスではなかった」とも述べた。