• トップ
  • ニュース一覧
  • 35年前に天才マラドーナが決めた伝説ゴールを祝したアルゼンチン国民。今も健在であるかのように…【現地発】

35年前に天才マラドーナが決めた伝説ゴールを祝したアルゼンチン国民。今も健在であるかのように…【現地発】

カテゴリ:ワールド

エル・パイス紙

2021年07月07日

分裂とは全く正反対の効果をアルゼンチンにもたらした

イングランド戦でマラドーナが決めた伝説のゴールから35周年が経った。(C) Getty Images

画像を見る

 2021年6月22日、時計の針が16時9分を指した瞬間だった。社会学的な奇跡が起きた。何百万人ものアルゼンチン人が35年前のゴールを心から叫んだのだ。

 ここまで時間に正確だったのは、ディエゴ・アルマンド・マラドーナが1986年メキシコ・ワールドカップのイングランド戦で決めた比類なきゴールの35周年を祝福するためだった。

 人々の叫びには様々なものが込められていた。フットボールへの愛情、昨年亡くなったディエゴへのオマージュ、アルゼンチン国民を一つにしたあの遠い日の美しい思い出に対する畏敬の念、その時にわれわれの中に掻き立てられた感動、征服心、さらには復讐心へのノスタルジー……。

【動画】アルゼンチン国民が祝ったマラドーナの5人抜きゴールはこちら
 そう、ディエゴのゴールは、分裂とは全く正反対の効果をアルゼンチンにもたらした。あの日、全てのアルゼンチン人がアルゼンチン人であることに誇りを感じた。大衆文化の中核をなすフットボールというスポーツを通して、そしてわれわれを代表する天才のおかげで。

 それだけ人と人とを繋ぐ力がフットボールにはある。そして痛切に感じるのだ。あの世へと旅立った後も、今なお健在であるかのように威光を発揮し続けるディエゴという人間の力を。

文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳:下村正幸

【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。
【関連記事】
「神を冒涜した!」マラドーナの遺体との2ショットをSNSで晒した葬儀社スタッフが“大炎上”「許される行為ではない」
「信じられない」マラドーナが最期を迎えた部屋が“粗末すぎる”と怒りの声!看護師は「“自宅”なら生き続けていた」
「手で入れることは分かっていた」元イングランド代表守護神がマラドーナの“神の手”を回想「少し迷っていた…」
「仲間にも『手を使ったよな』って…」「8万人が間違えた」マラドーナがついに“神の手”の真相を激白!
アルゼンチン代表の「レジェンド完全格付け」。歴代トップはマラドーナ! 最多得点記録保持者の“現エース”メッシは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ