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全選手がアンチェロッティに心酔していたのに…ペレス会長の判断は間違っている!!【マドリー番記者】

カテゴリ:メガクラブ

パブロ・ポロ

2015年05月29日

ベニテスでは選手や周囲との衝突は必至だ。そして来年また…。

フロントの意向を全て聞き入れ、ほとんどの選手を納得させた上で良いサッカーを展開し、結果も残したアンチェロッティ。これほどの人材はそう簡単に見つけられないはずだが……。 (C) Getty Images

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 レアル・マドリーを追う地元記者の間では、今もカルロ・アンチェロッティの解任について様々なことが語られている。
 
 その大半は、解任は不当、というものだ。
 
 私も、もちろん同じ意見を持っている。会見でフロレンティーノ・ペレス会長から語られた解任理由は、「チームに新たな刺激を与えるため」という曖昧なものだった。後任に関しても、「1週間後までに決める」、「スペイン語を話す監督が良いのでは」などと述べるに止まった。
 
 もはや、アンチェロッティは過去の人となった。しかし、多くの人が彼の続投を願っていた。我々メディアも、ファンも、そして選手も、だ。
 
 その理由はいくつもある。
 
 レアル・マドリーというクラブの伝統、いや、ペレス会長の性格なのかもしれない。このクラブには、ひとつのプロジェクトを続けることができない。
 
 過去を振り返ってもそうだ。マヌエル・ペジェグリーニでポゼッションを追い求めて1年で解任し、まるで異なるサッカーのジョゼ・モウリーニョを呼び寄せた。そしてその次は、またペジェグリーノ寄りのアンチェロッティ……。そこには、何か繋がるものがない。
 
 一貫性という意味で、アンチェロッティでしばらく続ける方が明らかに理に適っていた。彼は昨シーズン、「デシマ(10度目の欧州制覇)」を達成し、今シーズンもリーガを最後まで争い、チャンピオンズ・リーグでは準決勝に残った。最高ではないが、最悪の結果でもない。彼とともに3年目を迎え、ゆっくりとミスを正していく方が賢明だった。
 
 ロッカールームでは、誰もがアンチェロッティを心から信頼していた。あまり出場機会がなかった選手ですら、である。これは驚くべきことだ。前任のモウリーニョは、クラブを去る時には多くの選手と対立していた。
 
 しかし、アンチェロッティはこの2年間で選手の心を掴み、離さなかった。イケル・カシージャス、セルヒオ・ラモス、アルバロ・アルベロアといったロッカールーム内の重鎮たちからの支持が非常に厚く、クリスチアーノ・ロナウドやハメス・ロドリゲス、トニ・クロースらほとんどの選手たちがアンチェロッティに心酔していたのである。
 
 それは、解任報道が流れた際、選手たちが結束してSNSで「来シーズンも(アンチェロッティと)一緒にやりましょう」というメッセージをペレス会長に送ったことでも分かる。
 
 主力選手の意向に反して監督を解任するのは、とても危険なことだ。今回、ペレス会長はリスクの高い決断を下したのである。
 
 今シーズン途中、連勝記録を伸ばしていた頃には、マドリーは史上最高のチームではないかと言われていたが、ルカ・モドリッチやハメスの負傷によってパフォーマンスが低下していった。しかし、これは指揮官の責任ではない。
 
 アンチェロッティはこの2シーズンで、モウリーニョの2倍のタイトルを獲得しているのだ。彼はその落ち着いた性格でクラブに安静な空気をもたらし、スキャンダルや選手との衝突もなかった。
 
 もちろん、マドリディスタが望むのはタイトルだが、アンチェロッティ解任がそれを保証してくれるわけではない。事実、彼のサッカーは機能していた。マドリーは今シーズンもリーガ最多得点を決めたチームとなり、モウリーニョの持つ記録にあと4点と迫るものだった。
 
 来シーズンは、ラファエル・ベニテスがマドリーを率いることが有力とされている。彼は果たして、アンチェロッティを上回る結果と内容を見せることができるだろうか。ベニテスのことだ、選手や周囲との衝突は間違いなく増えるだろう。そして、ペレス会長は来年の今頃、記者会見を開き、こう口にするのだ。
 
「よくやってくれた。しかし、今こそが監督を代えるタイミングなのです」と――。
 
 迷走する白い巨人。もう一度言う。アンチェロッティ解任は誤った決断だ。
 
【記者】
Pablo POLO|MARCA
パブロ・ポロ/マルカ
スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。
【翻訳】
豊福晋
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