スウェーデンは原始的な戦い方だった
スペイン代表は6月14日、EURO2020のグループステージ(E組)第1戦でスウェーデン代表と対戦した。内容は全ての選手がチームのために献身的にプレーし、見るべきところが多々あったが、しかし勝利を手繰り寄せることはできなかった。
相手のスウェーデンは、彼らが過去50年一貫して見せてきたそのままの戦いで対峙してきた。システムは4-4-2。ディフェンスライン4人とミッドフィルダー4人でコンパクトに守って自陣に分厚いブロックを築き、エリア、そしてその周辺のスペースを徹底的に埋めた。攻撃はセットプレーか相手のミス頼み。いたって原始的な戦い方だが、各選手が狂信的ともいえる熱量でそれぞれに課されたタスクを実践し続けた。
対するスペインは開幕前から不安視されていた決定力不足を改めて露呈した。相手を自陣に釘付けにし、勝利を手にするのに十分なチャンスを作った。しかしそのいずれもモノにできなかった。
とりわけアルバロ・モラタは、自信を喪失し、おまけに結果を出したいという気持ちが焦りを生んでいる。もともとゴール前での勝負強さを売りにするタイプではない。プレーのオートマチズムに組み込み、流れの中でフィニッシュまで持ち込める環境に置いたほうが良さが活きる。しかし最近の彼は考えすぎることで、判断にもシュートにも迷いが生じている。
【動画】モラタ痛恨の決定機逸シーンはこちら
相手のスウェーデンは、彼らが過去50年一貫して見せてきたそのままの戦いで対峙してきた。システムは4-4-2。ディフェンスライン4人とミッドフィルダー4人でコンパクトに守って自陣に分厚いブロックを築き、エリア、そしてその周辺のスペースを徹底的に埋めた。攻撃はセットプレーか相手のミス頼み。いたって原始的な戦い方だが、各選手が狂信的ともいえる熱量でそれぞれに課されたタスクを実践し続けた。
対するスペインは開幕前から不安視されていた決定力不足を改めて露呈した。相手を自陣に釘付けにし、勝利を手にするのに十分なチャンスを作った。しかしそのいずれもモノにできなかった。
とりわけアルバロ・モラタは、自信を喪失し、おまけに結果を出したいという気持ちが焦りを生んでいる。もともとゴール前での勝負強さを売りにするタイプではない。プレーのオートマチズムに組み込み、流れの中でフィニッシュまで持ち込める環境に置いたほうが良さが活きる。しかし最近の彼は考えすぎることで、判断にもシュートにも迷いが生じている。
【動画】モラタ痛恨の決定機逸シーンはこちら
ルイス・エンリケ監督は数人のベテランを基盤に多数の若手を組み合わせる布陣で初陣に臨んだ。なかでもペドリは大舞台の重圧をものともせず、中盤で最も効果的なプレーを見せた。対角方向にゴールへと迫りながら、マークを剥がし、前線に正確なパスを供給した。
一方、スウェーデンでインパクトを放ったのがこれまた伸び盛りのアレクサンダー・イサクだ。チームはコンパクトな陣形を保つのに必死で、チャンスは限られたが、そんな中でも大きなストライドでピッチを疾走し、クリエイティブさも光った。イサクは独力で勝利を呼び込むことができるストライカーだ。今大会はもちろん、これからも長くスウェーデンを牽引する存在になりそうだ。
スペインは粘り強く攻め続けた。しかし同時にサイド攻撃に偏りすぎた面も否めなかった。そんな中、前述したようにペドリが意識的に中央のスペースを活用しセンスの高さを示したが、周囲にテクニックで相手の守備網をこじ開けることができるパートナーが不足していた。
後半途中にチアゴ・アルカンタラが入って流れがよくなり、さらにその後にジェラール・モレーノも投入されたが、遅きに失した感は拭えなかった。
一方、スウェーデンでインパクトを放ったのがこれまた伸び盛りのアレクサンダー・イサクだ。チームはコンパクトな陣形を保つのに必死で、チャンスは限られたが、そんな中でも大きなストライドでピッチを疾走し、クリエイティブさも光った。イサクは独力で勝利を呼び込むことができるストライカーだ。今大会はもちろん、これからも長くスウェーデンを牽引する存在になりそうだ。
スペインは粘り強く攻め続けた。しかし同時にサイド攻撃に偏りすぎた面も否めなかった。そんな中、前述したようにペドリが意識的に中央のスペースを活用しセンスの高さを示したが、周囲にテクニックで相手の守備網をこじ開けることができるパートナーが不足していた。
後半途中にチアゴ・アルカンタラが入って流れがよくなり、さらにその後にジェラール・モレーノも投入されたが、遅きに失した感は拭えなかった。