日本代表に目立ってきた良質な遅咲き。Jリーグは良い年輪の刻み方をしている【識者の視点】

カテゴリ:日本代表

加部 究

2021年06月08日

川辺駿のコメントがJリーグの良い年輪の刻み方を表わしていた

20代半ばの中堅となって日本代表に招集された選手たち。写真は左上から時計回りに、川辺、古橋、山根、坂元。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 初スタメンでフル出場を果たした川辺駿のコメントが、Jリーグの良い年輪の刻み方を表わしていた。

「同じポジションの選手たちの顔ぶれを見ても、毎試合結果を出さなければ自分が呼ばれることはなくなる」

 タジキスタン戦のスタメンの中で、広島生え抜きで年齢別代表にも選ばれ、十代でプロデビューを果たした川辺は、むしろ数少ないエリートだ。だがJリーグではコンスタントにプレーし、比較的高水準のプレーを続けて来たのに、日本代表に招集されたり欧州に進出したりするまでのインパクトを欠いた。エリートだっただけに苦悩も深かったかもしれない。だが今でも何が足りないかを問いかけ、手にした代表の座も一瞬で水泡に帰してしまいかねない危機感を抱き続けている。

 実はプロ入り後に大化けした大卒選手を多数獲得してきた名スカウトから、こんな話を聞いた。
「遅咲きの選手というのは、必ず若い頃に見上げて憧れる存在がある。そういう体験がある選手は、自分が上手いとうぬぼれることがない。どこまで行っても、自分はまだまだだ、と努力を重ねられるんです」
 
 タジキスタンの選手たちは、個々の技術レベルではまったく遜色がなかった。特に「止める」「蹴る」「キープする」ことには揺るぎない自信を持っていて、日本が3人で囲い込んでも平然と打開していくシーンも見られた。

 ウスモン・トシェフ監督の言うように、本当に足りないのは「経験」だけで、近い将来は日本のライバルとして立ちはだかる日が来るのかもしれない。

 過去の日本代表は、こういう相手に直面し想定外の展開に持ち込まれると、自ら悪いリズムに陥っていく傾向が強かった。二ケタの差がついたモンゴルやミャンマーとの試合とはレベルが一変し、早い時間に先制し幸先良いスタートを切りながら、呆気なく同点ゴールを許す。しかもワールドカップ2次予選では初失点だった。しかしその後の建て直しは、これまでの負の歴史とは決別するかのように落ち着いていた。
 
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