東京五輪へ向けて強化を進めるU-24日本代表は6月3日、A代表との異例のチャリティーマッチに挑み、0-3で敗れた。
A代表が同日に戦う予定だった、ジャマイカ代表の一部選手の到着が遅れて試合が中止となり、急きょ、U-24日本代表が替わりの対戦相手に選ばれたのだ。
5日のU-24ガーナ代表戦にコンディションを合わせていた選手たちにとっては、突然組み込まれた試合であり、トップ下で前半のみプレーした久保建英は「できる限りのコンディションで臨もうとしましたけど、5日をイメージしていたので……」と、準備期間が短く、難しい状況だったことを明かしている。
ただ、その“兄弟対決”では、吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航(途中出場)のオーバーエイジ3人を先発から外すなど、どちらかと言えば当落線上の選手を見極めるために数多く起用した印象だった。
それは、ガーナとの一戦にベストメンバーで臨みたいという意向があったからだろう。A代表の活動がある森保一監督に代わって指揮を執る横内昭展監督は4日の会見で、「(五輪本番の初戦で当たる)南アフリカを想定し、アフリカ勢とやりたかった。いいシミュレーションになると思う」と話している。“仮想南アフリカ”に、本大会に近いメンバーで、同じ緊張感で臨みたいと考えているはずだ。
【動画】歴史的“兄弟対決”が実現!A代表対 U-24代表のハイライト
地元凱旋となる冨安が間に合わない場合は…
まずGKは、2日前のA代表戦と同様に大迫敬介が務めると見る。その試合で後半から出場した沖悠哉、谷晃生、初選出の18歳・鈴木彩艶にチャンスがあるとすれば12日のジャマイカ戦か。
4-2-3-1の最終ラインは、右SBに酒井宏樹、右CBに吉田麻也とオーバーエイジの2人が並び、左CBは冨安健洋。この3人はA代表でもレギュラーだ。ただ、地元に凱旋となる冨安がコンディション不良で間に合わない場合は、板倉滉か町田浩樹が入るだろう。
本命不在の左SBで起用が濃厚な中山雄太は、田中碧の台頭と遠藤(航)の招集もあってボランチでの序列がやや下がっており、危機感を持っているはず。ポリバレントな能力ではライバルの古賀太陽や旗手怜央も引けを取らないため、左SBとしての強みを見せたいところだ。