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【岩本輝雄】フロンターレに惜敗も、アントラーズの未来を担う荒木と常本には期待しかない

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2021年05月31日

今後に期待できる若手が揃っているから楽しみ

見事なスルーパスで上田の同点弾をアシストした荒木。高いボールスキルの持ち主は、真ん中でプレーしたほうがより生きると思う。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 このまま引き分けかなと思ったけど、最後の最後でフロンターレが勝ち越した。ホームにアントラーズを迎えた一戦は2-1で勝利。開幕から20戦無敗、昨季からの無敗記録「25」はいずれもJ1最長記録。そして鬼木監督がJ1最速100勝目。相変わらずの強さだね。

 そんなフロンターレに接戦を演じたアントラーズの戦いぶりも印象的だった。先制を許した前半は防戦一方。少し雨が降って、ピッチが濡れていたこともありボールがよく走るから、フロンターレのスピーディなパス回しの前に苦戦を強いられていた。

 でも、後半に挽回。攻守の両局面でプレー強度を上げて、前からアグレッシブに行く。相手につながせず、長いボールを蹴らせるシチュエーションが増えてきたなかで、空中戦に強いCBの犬飼や町田が撥ね返し、セカンドを拾ってすぐに攻撃を繰り出す。

 ペースを掴んだなかで上田が同点弾をゲット。あのフロンターレを追い詰める見応えのある反撃だった。

 そのアントラーズで気になった選手はふたり。まず荒木。スタートの時点では2列目の左サイドだったけど、途中からトップ下に。彼のプレースタイルを見れば、真ん中のほうがハマると思う。

 とにかくボールスキルが高い。次のプレーを考えたトラップ、するすると抜けていく柔軟なドリブル、狭いエリアでもブレない配給力。こうした特性を考えれば、360度動けるトップ下が一番合っていると思う。

 サイドだと、どうしてもラインを背にしてプレーが限定されるし、守備に引っ張られる回数も増えてしまう。対戦相手にもよるだろうけど、真ん中のほうが持てるポテンシャルをより発揮できるはず。
 
 もうひとりは右SBの常本。対峙する三笘をほぼパーフェクトに抑え込んでいた。1対1には絶対の自信があるんだろうね。リーグ屈指のアタッカーに対して「来るなら、来いっ!」みたいな感じでガツンと行く。あのフィジカルの強さは魅力的だし、今ひとつだった攻撃面を伸ばしていけば、面白い存在になると思う。

 結果的にアントラーズは負けてしまったけど、荒木にしろ、常本にしろ、アントラーズには今後に期待できる若手が揃っているから楽しみだよね。

 もっとも、個で言えば、フロンターレの小林悠はさすがの一言。1-1で迎えたアディショナルタイムに出場して、わずか1分後に決勝点。圧巻の勝負強さだった。

 左サイドで長谷川がクロスを入れようとした瞬間、アクションを起こして、敵DFの背後を取ってスタンバイ。そして、こぼれてきたボールを確実に収めて、低い弾道のシュートを突き刺す。

 すべてのプレーが正確で、スムーズで、無駄がない。生まれるべくして生まれたゴール。こういう選手がベンチに控えているんだから、フロンターレはやっぱり強いよ。

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