2トップの組み合わせを考えても、有効だったとは言い難い
試合後、レヴィー・クルピ監督は珍しく口惜しい表情を浮かべて試合を振り返った。
「内容的に、どちらかが相手を遥かに上回っていたわけではないので、同点という結果も仕方ないのかなと思います。
ただ後半アディショナルタイムに同点ゴールを決められてしまったという意味では、本当に悔しさが残ります。勝利まであと一歩だったので、悔しさが残る試合になってしまいました」
セレッソ大阪は、J1第14節のヴィッセル神戸戦をドローで終えた。負けなかったというよりは勝点を取り逃したという言い方が正しいだろう。75分に坂元達裕のヘディング弾で先制しながら、90+6分のラストプレーで追いつかれ、リーグ3試合ぶりの勝利とはならなかった。
試合の締め方を含めたゲームプランに課題が残る一方で、それ以上に気になったのは、非効率な攻撃だった。
今季は8年ぶりに復帰したクルピ監督の下で、ロティーナ前体制よりも攻撃的なサッカーを目指しているが、思うような結果は残せていない。
「内容的に、どちらかが相手を遥かに上回っていたわけではないので、同点という結果も仕方ないのかなと思います。
ただ後半アディショナルタイムに同点ゴールを決められてしまったという意味では、本当に悔しさが残ります。勝利まであと一歩だったので、悔しさが残る試合になってしまいました」
セレッソ大阪は、J1第14節のヴィッセル神戸戦をドローで終えた。負けなかったというよりは勝点を取り逃したという言い方が正しいだろう。75分に坂元達裕のヘディング弾で先制しながら、90+6分のラストプレーで追いつかれ、リーグ3試合ぶりの勝利とはならなかった。
試合の締め方を含めたゲームプランに課題が残る一方で、それ以上に気になったのは、非効率な攻撃だった。
今季は8年ぶりに復帰したクルピ監督の下で、ロティーナ前体制よりも攻撃的なサッカーを目指しているが、思うような結果は残せていない。
14節終了時点で6勝4分5敗の8位。開幕当初こそ大久保嘉人の好調もあり5試合で12得点を挙げていたものの、その大久保が失速し、怪我で離脱した直近の5試合は複数得点がなく、計4得点にとどまっている。
その原因が攻め手の少なさだ。神戸戦で攻撃の変化が生まれていたのはアイデア豊富な清武弘嗣がボールを持った時くらいで、多くの時間でクロスに固執しているようにも見えた。神戸が10本なのに対し、C大阪は23本のクロスを上げている。つまり約4分に1本クロスを上げているのだ。しかし、そのうちゴールにつながったのはわずか1本。効率が良いとは決して言えないのだ。
2トップの組み合わせを考えても、果たしてクロスでの崩しが最適だったのかは疑問だ。この日2トップを組んだのは、身長171㌢の豊川雄太と178㌢の加藤陸次樹。いずれも空中戦に弱いわけでは決してないが、どちらかと言えば動き出しに特長のあるタイプでクロスでの空中戦にこだわる必要がなかったはずだ。
実際に、ほとんどのクロスはトーマス・フェルマーレン(183㌢)、菊池流帆(188㌢)という神戸のCBふたりにことごとく撥ね返されていた。
オーストラリア代表で身長183㌢のアダム・タガートがいれば有効だったかもしれないが、現在は負傷中で離脱中。今こそ攻撃の柔軟性が問われるのは間違いないだろう。もちろん万能型の大久保やパサーの原川など故障者が戻ってくれば改善されるかもしれないが、それまでは、とにかく清武にボールを集めるなど、なにか解決策を見出したいところだ。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
その原因が攻め手の少なさだ。神戸戦で攻撃の変化が生まれていたのはアイデア豊富な清武弘嗣がボールを持った時くらいで、多くの時間でクロスに固執しているようにも見えた。神戸が10本なのに対し、C大阪は23本のクロスを上げている。つまり約4分に1本クロスを上げているのだ。しかし、そのうちゴールにつながったのはわずか1本。効率が良いとは決して言えないのだ。
2トップの組み合わせを考えても、果たしてクロスでの崩しが最適だったのかは疑問だ。この日2トップを組んだのは、身長171㌢の豊川雄太と178㌢の加藤陸次樹。いずれも空中戦に弱いわけでは決してないが、どちらかと言えば動き出しに特長のあるタイプでクロスでの空中戦にこだわる必要がなかったはずだ。
実際に、ほとんどのクロスはトーマス・フェルマーレン(183㌢)、菊池流帆(188㌢)という神戸のCBふたりにことごとく撥ね返されていた。
オーストラリア代表で身長183㌢のアダム・タガートがいれば有効だったかもしれないが、現在は負傷中で離脱中。今こそ攻撃の柔軟性が問われるのは間違いないだろう。もちろん万能型の大久保やパサーの原川など故障者が戻ってくれば改善されるかもしれないが、それまでは、とにかく清武にボールを集めるなど、なにか解決策を見出したいところだ。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)