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「Jクラブの選択肢もあったけど」タレント続出の神村学園、“6年教育”で目指すのは全国制覇ではなく…

カテゴリ:高校・ユース・その他

竹中玲央奈

2021年05月07日

Jリーグの育成組織を断り、神村へ

神村学園中のキャプテン名和田。高校進学後の活躍も期待されるアタッカーだ。写真:竹中玲央奈

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 育成年代において“中高一貫” で指導に励むチームが成果を示している。

 青森山田や静岡学園は系列の中学校があり、昌平や帝京長岡はそれぞれFC LAVIDA、長岡ジュニアユースと系列の組織を持っている。近年、力をつけており毎年のように多くのプロ選手を輩出する大阪の興国高も系列とまではいかないが、関西街クラブの雄・RIP ACEとの繋がりが強固である。今季、横浜F・マリノスへ入団し、開幕戦で先発出場を果たした樺山諒乃介はこのルートでプロとなった。さらには京都橘高にも、ジュニアユースを立ち上げる動きがある。

 このように多くのチームが強豪校のスタンダードと言える“6年教育”に力を入れるなか、九州においてその存在感を日に日に強めているのが、鹿児島県の神村学園中だ。

 先日のU-17日本代表候補に選出され、2年生ながらすでに複数のクラブが関心を示している福田師王と大迫塁もこの中学出身である。
 
 今年の中学3年生世代は福田と大迫の代よりもタレントが揃っており、行く先が期待される選手が多い。「前のタレントが揃っていますね。大迫たちの時もいましたけど、(今年のチームは)技術だけでなくタフなところ、走力や粘り強さも兼ね備えている」と松本翔監督は話す。

 最終ラインからボールを大事に繋ぎ、一人ひとりが受ける意識を持ってショートパスを主体にゴールに迫るのが神村学園中のスタイルだ。そこは高校とリンクしている。選手個々の判断・技術のレベルは非常に高く、3月末に行なわれ優勝を納めた九州中学校U-14サッカー大会でもチーム力は群を抜いていた。

 九州・沖縄の有力選手が神村学園中に来るケースが非常に多いなか、最終的にJクラブとの獲得競争を制することも珍しくない。その背景には「高校の影響もある」と松本監督は言う。

「Jクラブの選択肢もありましたけど、選手権にも出たい気持ちもあって。神村で選手権に出て、プロに行ければと思いました。いろいろな選手をテレビで見るなかで、大きかったのは高橋大悟さんの代ですね。それに、蹴るサッカーではなく繋ぐスタイルなので、ここでやりたいなと思いました」

 そう語るのは、主将でエースナンバー14を背負う名和田我空だ。4月のタウンクラブ・中体連選抜に選出された彼は、1.5列目のギャップでボールを受けて前を向き、仕掛けて相手を剥がし、フィニッシュまで持ち込むことに長けた才能あふれるアタッカーである。その落ち着きと技術は突出しており、間違いなく高校進学と同時に主力となり得るだろう。
 
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