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0-9大敗は市立船橋に何をもたらしたか? 青森での屈辱…名門校に生まれた「ここから這い上がろう」の決意

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年04月29日

「帰りの青森空港で、市船のジャージを着ている時に周りの人の視線が気になってしまった」

市立船橋のキャプテンを務める平良。苦しい状況をいかにして抜け出すか。写真:安藤隆人

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 内容的には決して悪くはなかった。だが、またしても勝点3を掴み取ることはできなかった。

 プレミアリーグEAST4節、1分け2敗の成績で横浜FCユース戦に臨んだ市立船橋だったが、前半に訪れた二度の決定機をモノにできず、スコアレスで迎えた90分にセットプレーから痛恨の失点。アディショナルタイムに速攻を仕掛け、MF大我祥平のクロスをGKがこぼしたところをMF坪谷至祐がゴールに蹴り込むが、これはその前にファウルがあったという判定でノーゴール。0-1でタイムアップの時を迎え、今季3敗目を喫した。
 
 4戦勝ちなし。名門・市立船橋にとって今季のプレミアEASTは近年にないくらい苦しい出だしとなった。昨年もコロナ禍における変則レギュレーションとなったプレミアリーグ関東では1勝もできず最下位。降格がある今季は開幕戦でFC東京U-18に0-1で敗れると、第2戦のアウェー・青森山田戦では0-9という記録的な大差で敗れた。

「前半を0-3で折り返して、後半に4点目を取られた時に『相手の方が圧倒的に上だ』とピッチ内で感じてしまった。そこから集中しよう、これ以上失点しない様にしようとしたが、立て直せずにずるずると失点を重ねてしまった」とCB金子光汰が語ったように、悪夢としか言いようがない90分間だった。

 このニュースは瞬く間に全国に知れ渡ってしまったが、大敗を喫した過去はもう覆せないし、終わったことをいつまでも引きずっていては、前に進めない。大事なのはショッキングな敗戦を喫した後にこそ、真価が問われるターニングポイントがあるということ。

 この歴史的大敗を受けて、3年生がどういう態度を示すかによって、チームの行く末は大きく左右される。そこで責任転嫁が生まれたり、内輪もめが起きたりすれば、その一部始終を下級生たちが見て、3年生への信頼関係が崩れてしまう。それこそがチームにとって最悪のシナリオだった。では、市船はどうだったのだろうか。

「帰りの青森空港で、市船のジャージを着ている時に周りの人の視線が気になってしまった。『大敗したチームだ』と言われているんじゃないかと思った。本当に悔しかったけど、ここで3年生が下を向いたら絶対にダメだと思った。みんなで話をしたし、それぞれの思いを忘れないようにサッカーノートに書いて、『ここから這い上がろう』と思えた」
 
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