９試合で３分６敗という成績では、サポーターが不満を募らせるのも無理はない。

　現地時間３月21日のセリエA第28節、ローマはホームでナポリに０-２で敗れた。前半にドリース・メルテンスのドッピエッタを許すと、後半に反撃するも実らず。チャンピオンズ・リーグ（CL）出場権を争うライバルとの直接対決で、痛い黒星を喫している。

【動画】ローマは後半反撃も、ナポリとの直接対決に完敗…

　今季のローマは上位勢との対戦でことごとくポイントを落としている。ユベントスとミランには１分１敗。ナポリには２連敗を喫した。インテルとは引き分け、アタランタとラツィオには敗れている。

　裏を返せば上位勢以外との対戦でしっかりポイントを積み重ねていることになるが、やはり直接対決でここまで勝てなければ、上位を狙ううえでダメージは大きい。６位ローマは５位ナポリを３差、ユベントスとアタランタを５差で追っている。

『Corriere dello Sport』紙によると、サポーターからは以下のような怒りの声が挙げられている。
 

「見ていられない試合。まさに本当の屈辱」
「いつも同じだ。シーズンの肝で深い眠りに落ちる」
「尊厳なし。勝つための怒りが見えなかった。２点を奪われてからだ」
「直接対決で１勝もできずにどうやってCLに出るんだ？」
「もう４位は見ない。アタランタとナポリの争いだ。ヨーロッパリーグでも優勝できると思わない」
「恥ずべき。CL出場権争いで大切な試合と分かっていて、どうしてこんな臨み方になるんだ」

　パウロ・フォンセカ監督も、試合後に衛星放送『Sky Sport』で、「こういったチームと競うメンタリティーがないのかもしれない。前半のチームは勇気がなかった」と嘆く。

「全員の責任だ。恐れてプレーしていては難しい。どうして後半のように試合に臨めないのか分からない。姿勢、メンタリティーの問題だと思う。前半はずっと相手を待って、後半は全て変わった。90分間同じレベルでやれない理由を説明するのは難しい。（直接対決で）勝てていないことが不安を生んでいる。だが、変えられるのは自分たちしかいない。負けるにしても、クオリティーでなく、勇気がないことは受け入れられない。

　準備時間は多くないから、モチベーションが肝となる。その点で自分に足りないところがあるのかもしれない。ただ、こういう類の試合で勝利への意欲を欠けば、すべてがより難しくなると理解しなければいけない」

　残り10試合でCL出場権を巡るレースは激しくなる一方だ。ローマは残るインテル、アタランタ、ラツィオとの直接対決で白星を手にし、欧州最高峰の舞台に戻ることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部