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「今冬の移籍市場はSD人生の中で最も厳しかった」欧州クラブのスポーツディレクターの裏事情に迫る――【STVVの野望】

カテゴリ:連載・コラム

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年02月28日

日本で英語の講師を務めた経験も

FC東京の強化部で5年間働き、日本で仕事のノウハウを学んだピントSD。とくに感じたのはコミュニケーションの重要性だという。© STVV

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 17年11月に『DMMグループ』が経営権を取得し、現在では5人の日本人選手と多くの日本人スタッフが在籍するベルギー1部のシント=トロイデン(STVV)。

 そんな注目クラブのスタッフに話を聞き、欧州サッカークラブの“リアル”に迫るのが『ワールドサッカーダイジェスト』誌で好評連載中の「STVVの野望」だ。第3回目は、かつてFC東京の強化部で働いていた経歴を持つ、アンドレ・ピント氏にスポーツディレクター(SD)の裏事情を聞いた。

――これまでの経歴を教えてください。

 17歳まではブラジルの地元クラブでプレーしていました。ただ、とてもプロサッカー選手にはなれないと感じていたので、他の職業に就くことを考えてアメリカに留学し、大学院も含めて7年間勉強しました。

――その後、日本に渡った経緯は?

 当時日本人の知り合いがいて、日本文化をより理解したいと思ったからです。はじめは日本語もあまり喋れず、しばらくは東京と埼玉の小学校などで英語の講師をしていました。そこで、同僚の先生に紹介してもらったのが当時FC東京で監督を務めていた大熊清さんでした。その後強化部長の立石敬之さん(現シント=トロイデンCEO)とも出会い、2012年1月からFC東京にお世話になることになりました。
――FC東京ではどんな仕事をされていたのですか?

 最初はあくまでもスポットとして、日本語の契約書の翻訳を依頼されました。私はこのチャンスを逃すまいと思い、2~3日でポルトガル語、スペイン語、英語に翻訳したのです。そういった頑張りが評価され、正式にクラブと契約することができたのだと思います。サッカービジネスの知識はほとんどありませんでしたが、周囲のスタッフの協力もあって、最終的には外国人選手の獲得を一任されるまでに成長することができました。

――シント=トロイデン入りのきっかけは?

 5年間FC東京で働き、そろそろ別のチャレンジをしたいなと思っていたタイミングで立石さんに声をかけられたんです。そして、17年4月にベルギーに渡り、クラブの買収交渉から携わらせてもらいました。すでにFC東京は退社していたので、交渉が破談になりかけた時は本当に焦りましたね(笑)。

――SDの具体的な仕事内容は?

 SDは24時間常にチームのことを考えていなければできない仕事です。携帯電話は常に鳴りっぱなしで、様々なタスクを同時にこなさなければなりません。基本的には毎日の練習をチェックし、その後に監督やスタッフなどと複数のミーティングをこなしています。
 
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