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「今冬の移籍市場はSD人生の中で最も厳しかった」欧州クラブのスポーツディレクターの裏事情に迫る――【STVVの野望】

カテゴリ:連載・コラム

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年02月28日

コロナ禍の移籍市場での苦労とは?

トップ下の定位置を掴んだこのブルースをはじめ、今冬に獲得した選手の活躍が目立つ。ピントSDらの努力の賜物と言えるだろう。(C)Getty Images

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――日本とベルギーのクラブの違いは?

 日本のクラブでは強化部のスタッフであっても、選手の通訳や外国人選手の送迎、ときには練習のボール拾いや雪かきまで様々な業務をするのが当たり前です。一方、ベルギーでは契約書に書かれている業務内容以外の仕事は求められず、よりその職務に専念できる印象です。FC東京での経験は、他のスタッフの気持ちを理解するうえでとても役に立っているので、日本でキャリアをはじめられたことは本当にラッキーだったと思っています。

――最も多忙なのは移籍市場がオープンしている時期ですか?

 そうですね。多くのタレントは欧州の5大リーグなどのビッグクラブとまずは交渉をするので、ベルギーのクラブは優秀なタレントを移籍市場の早い段階で確保するのが難しいんです。18年夏に獲得した鎌田大地(現フランクフルト)の時もそうでしたが、ウインドウ終了間際の駆け込みで決まることが多いため、終盤は本当にハードですね。移籍マーケットは事前準備が肝で、月2~3回程度行なっているスカウト陣とのミーティングが重要です。市場が開いている間は、ターゲットとの交渉がメインになります。
――コロナ禍の移籍市場は?

 予算も限られるのでとても大変ですね。この状況下なのでターゲットに直接会って口説くことも難しいですし。とくに今冬のマーケットはこれまでのSD人生のなかでも最も厳しいものでした。新型コロナの影響で順延された試合が12月末から1月に集中したので、とにかくものすごい仕事量でした、

――SDの仕事で大事にしている点は?

 日本で学んだことがすべてだと思います。とくに大切なのはコミュニケーション。あとは真摯に取り組むことですね。選手には誠意を持って対応すること。事前の準備と周囲の状況に目を配ることも重要ですね。トラブルが起こる前にアクションを起こす。監督に不満を抱えている選手がいれば、話を聞いて衝突する前に落ち着かせないといけません。そのためにも練習にはできるだけ参加し、選手の状態を常にチェックしています。

※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年3月4日号より転載
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