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「見え透いた行為に意味はない」現役プレミア戦士が“膝つきジェスチャー”に苦言「俺はこれ以上はやらない…」

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年02月13日

12歳の少年から“攻撃”を受けたプレミア戦士

自身もSNSで差別攻撃を受けた経験を持つザハだけに、プレミアリーグの現状には思うところがあるようだ。 (C) Getty Images

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 人種差別に抗議する意味を込めた“行動”がプレミアリーグで始まったのは、昨年6月だ。

 アメリカで白人警官による暴力で黒人男性が亡くなる事件が起きたことで、全世界に波及した『Black Lives Matter(黒人の命も大切)』運動に賛同した同リーグは、試合開始直前に全選手やスタッフが膝をつき、差別に抗議するジャスチャーを取ることを認めた。

 以来、キックオフ前に必ず行なわれている膝つきジェスチャーだが、プレミアリーグで問題が解決される兆しは一向にない。SNSを拠り所に選手たちへ人種差別的なメッセージを送りつける事例は後を絶たない。

 それゆえにジェスチャーに意味はあるのかと疑問を呈する選手もいる。現地時間2月12日に公開されたポッドキャスト番組『On The Judy』で「品位を落としてる」と語ったのは、クリスタル・パレスに所属するコートジボワール代表FWのウィルフリード・ザハだ。

 昨年7月には、12歳の少年からSNSでの“攻撃”を受け、傷つきもしていたザハは、膝をつくジェスチャーが「無意味だ」と主張した。

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「なんで自分たちが大事だと示すために跪かなければいけないのか、なぜ自分たちが大事だと示すために『Black Lives Matter』の文字を背中に背負わなければいけないのか。いま、リーグでやっていることの全てがあらゆる品位を落とす行為だ。

 常に人々は俺に『Black Lives Matter』や人種問題の話をさせたがっている。でも、俺は『ザハは私たちのために話したんだ』と言われるためにしているわけじゃない。やってることは、まるで義務的で、チェック欄にチェックを入れているみたいだよ」

 痛烈な批判を口にしたザハは、さらに「自分はもうこれ以上、何もする気はない」と断言。人種差別問題の根深さを訴えた。

「物事が変わらない限り、そのためだけに喋ることはしない。あらゆる場所や業界で起きていることを目にしているはずだ。わかるだろ? ソーシャルメディアでわざわざ偽アカウントを作って、絶えず黒人を侮辱しているやつらがいる。だけど、その問題は一向に変わっていない。だから、変わらないものについて『話してくれ』なんて俺に言うな。変えろよ。これら全ての見え透いたジェスチャーは何の意味もないね」

 現状を嘆き、改善を求めたザハ。彼らのためにも、世界から様々な差別が根絶される日が来ることを信じたい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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