関東リーグ2部を戦う2021年の“リアル”南葛SC——岩本義弘GMが明かす衝撃の監督交代と新指揮官に求めたもの

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2021年01月25日

昇格を決めた直後、新シーズンの構想をスタート

ついに関東リーグ昇格を果たした南葛SC。来季はJ5にあたる1部昇格を狙う。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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 2021年シーズン、南葛SCは関東リーグ2部へと舞台をステップアップし戦うことになる。カテゴリが上がったことで、当然、チームの再編が求められる。その重責を一手に担う岩本義弘GMは、昇格を決めた試合直後から準備に着手した。

 しかし、待っていたのは「寝耳に水」の島岡健太監督退任。南葛SCに「ボールを大事にするサッカー」を根付かせた中心人物が去ることになり、事態は急を要することとなった。

 インタビュー企画第1回は、その監督交代の事実と、そこから見えた新チームの方針について話をうかがう。

――◆――◆――

 岩本義弘GMにとって、2020年は進退をかけて臨んだ覚悟のシーズンだった。南葛SCのGMに就任して3年目。注目度も期待度も、重圧も高い中で目標の関東リーグ昇格が叶わない中、退路を断って臨んだ。そして見事関東社会人サッカー大会を優勝し昇格。その胸中たるや、いかばかりのものだったか。

「昇格したから分かることなのですが、もし昨年昇格できなかったら、あと1年や2年ではすまなかったかもしれません。勝たなければいけない時があるというか、もし昨シーズン昇格できなかったら、それまでやってきたことも含め、正直何をやったらいいのか分からなくなっていたでしょう。もし同じ強度のものを続けようとしても、連続では気持ちが続かなかったりする部分もあったかと思います」

 勝てば昇格が決まる関東社会人サッカー大会準決勝は2-0から試合最終盤に追いつかれ、延長戦で再度引き離しての勝利。訪れたのは歓びよりも安堵だった。
「長くチームの裏方に携わってくれているスタッフが泣いているのを見た時は涙腺が緩みました」

 しかし、次の瞬間から考えていたのは翌日の決勝、そして来シーズンのことだったという。
「翌日の決勝のメンバーに、ベンチ外のメンバーを全員入れてほしいと監督にお願いしました。というのも、昇格が決まった以上、そのメンバーたちの中に“アウト”になる可能性がある選手がいたからなんです」

 ここで言う「アウト」とは、関東リーグ2部に昇格が決まった結果、実行しなければならない戦力補強によって生じる、去ってもらわないといけない選手への通達のこと。Jリーグ入りを本気で目指す以上、避けては通れないとはいえ辛い判断だ。

「僕よりも長くチームに在籍している選手だっている。彼らは南葛SCのレジェンドです。そんな功労者に、最後になるかもしれない試合をベンチ外で迎えてほしくなかった。彼らがずっと頑張ってきたのはみんな見ていたので」

 監督、コーチも岩本GMの意見に同意してくれた。そして、準決勝でベンチ外だったメンバーのうち、練習参加ができていなかった1名を除く全員が決勝戦のメンバー入り。結果、南葛SCの前身、常盤クラブ時代から11年間チームに在籍していた瀧口大輔が優勝を決める決勝ゴールを決めるという奇跡のような締めくくりでシーズンを終えた。

 昇格の歓びもつかの間、すぐに新シーズンへと思考を切り替えた岩本GM。しかし、直後から怒濤の展開が待っていることまでは想像できなかった。
 

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