昨季王者のプライドを示したい
コロナ禍によりリーグ中断や降格無し、交代枠が5人に増えるなど異例のシーズンとなった2020年のJ1リーグも終盤戦に突入した。ここでは各クラブの番記者にここまでの評価と残されたシーズンでの現実的な目標をアンケートした。
――◆――◆―
横浜F・マリノス
今季成績(11月12日時点):7位(勝点44/13勝5分13敗)、残り3試合
【当初の目標】リーグ連覇
【今季ここまでの評価】60点/100点
【採点理由】
最大目標だったリーグ連覇には遠く及ばなかった。ACL開催可否をめぐって試合日程が複数回変更された結果、8月中旬から中2~3日で22連戦という強行軍に。リーグトップクラスの走行距離やスプリント数を基盤とするアスリート要素の強いサッカーを維持しながら勝つのは難しかった。
軸となる主力選手が度重なる負傷で離脱したことも大きな誤算だった。オフェンス陣では昨季MVP&得点王の仲川輝人が、守備陣では抜群のスプリント能力を誇るチアゴ・マルチンスにとって本来の力を発揮できたとは言い難い。開幕前だけでなく開幕後も積極的に補強を行なったが、不動の主力の穴を埋めるのは簡単な作業ではなかった。
それでも目指すスタイルは不変で、勝利した試合ではエンターテインメント性十分のサッカーを披露。あくまでも期待値の高さが先行した形で悔しさを味わった。ポステコグルー体制3年目の苦しみを、来季以降の糧にしなければいけない。
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横浜F・マリノス
今季成績(11月12日時点):7位(勝点44/13勝5分13敗)、残り3試合
【当初の目標】リーグ連覇
【今季ここまでの評価】60点/100点
【採点理由】
最大目標だったリーグ連覇には遠く及ばなかった。ACL開催可否をめぐって試合日程が複数回変更された結果、8月中旬から中2~3日で22連戦という強行軍に。リーグトップクラスの走行距離やスプリント数を基盤とするアスリート要素の強いサッカーを維持しながら勝つのは難しかった。
軸となる主力選手が度重なる負傷で離脱したことも大きな誤算だった。オフェンス陣では昨季MVP&得点王の仲川輝人が、守備陣では抜群のスプリント能力を誇るチアゴ・マルチンスにとって本来の力を発揮できたとは言い難い。開幕前だけでなく開幕後も積極的に補強を行なったが、不動の主力の穴を埋めるのは簡単な作業ではなかった。
それでも目指すスタイルは不変で、勝利した試合ではエンターテインメント性十分のサッカーを披露。あくまでも期待値の高さが先行した形で悔しさを味わった。ポステコグルー体制3年目の苦しみを、来季以降の糧にしなければいけない。
【注目の一戦】30節・川崎フロンターレ戦
首位を独走する川崎とのアウェーゲーム。昨季王者のプライドを示したい。
【終盤戦のベストシナリオ】
連覇を目指したリーグ戦は不本意な結果に終わり、ルヴァンカップは準決勝敗退。リーグ2位以内には手が届かないため天皇杯タイトルの可能性も消えた。来季のACL出場権も極めて困難な状況だが、横浜の2020シーズンは終わっていない。
『アジア制覇』というもうひとつの大目標が残されているからだ。
今大会は中断前に2連勝と絶好のスタートを切っており、グループステージ突破に向けて優位な立場にある。中2日での連戦はフィジカル的に過酷なものになるだろうが、一歩ずつタイトルに近づくというモチベーションが上回る。
注目はJリーグとは規定が異なる外国籍選手枠3とアジア枠1の活用法だろう。リーグ戦で10得点を挙げているジュニオール・サントスが登録外になった場合、センターフォワードの人選が難しい。エリキにするか、あるいはオナイウ阿道の発奮に期待するか。指揮官の悩みが解消された時、アジアの頂が見えてくるはずだ。
文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
首位を独走する川崎とのアウェーゲーム。昨季王者のプライドを示したい。
【終盤戦のベストシナリオ】
連覇を目指したリーグ戦は不本意な結果に終わり、ルヴァンカップは準決勝敗退。リーグ2位以内には手が届かないため天皇杯タイトルの可能性も消えた。来季のACL出場権も極めて困難な状況だが、横浜の2020シーズンは終わっていない。
『アジア制覇』というもうひとつの大目標が残されているからだ。
今大会は中断前に2連勝と絶好のスタートを切っており、グループステージ突破に向けて優位な立場にある。中2日での連戦はフィジカル的に過酷なものになるだろうが、一歩ずつタイトルに近づくというモチベーションが上回る。
注目はJリーグとは規定が異なる外国籍選手枠3とアジア枠1の活用法だろう。リーグ戦で10得点を挙げているジュニオール・サントスが登録外になった場合、センターフォワードの人選が難しい。エリキにするか、あるいはオナイウ阿道の発奮に期待するか。指揮官の悩みが解消された時、アジアの頂が見えてくるはずだ。
文●藤井雅彦(ジャーナリスト)