この状況では日本にいる意味がない
日本代表は10月に続き、11月にも欧州遠征を実施する。コロナ禍で帰国後の行動制限などがあり今回も国内組の招集は難しそうだが、実際のところ、現代表の主力はほぼ欧州組で占められている。若年層の海外移籍も加速する中、果たして森保一監督が活動拠点を日本に置く意味はあるのか。サッカージャーナリストの西部謙司氏に見解をいただいた。(※『サッカーダイジェスト10月8日号(9月24日発売)』より転載)
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以前から日本代表監督の活動拠点が、なぜ欧州ではないのか疑問だった。
森保一監督は、すぐにでも拠点を移したほうがいいと思う。確かに東京五輪代表チームの監督も兼ねているが、すでに五輪代表の強化については横内昭展コーチに任せており、国内にとどまる理由がないのだ。
東京五輪に森保体制で臨むのは、A代表の欧州組から五輪に出場する選手が複数人いて、欧州組と国内組を大会直前に合体させるという構想があるからだ。だとすれば、森保監督はまず目の前のワールドカップ・アジア予選に注力すべきであり、そこでA代表に招集した欧州組を引き連れて東京五輪に向かうのだから、彼の仕事は今や欧州にあると言っていいわけだ。
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以前から日本代表監督の活動拠点が、なぜ欧州ではないのか疑問だった。
森保一監督は、すぐにでも拠点を移したほうがいいと思う。確かに東京五輪代表チームの監督も兼ねているが、すでに五輪代表の強化については横内昭展コーチに任せており、国内にとどまる理由がないのだ。
東京五輪に森保体制で臨むのは、A代表の欧州組から五輪に出場する選手が複数人いて、欧州組と国内組を大会直前に合体させるという構想があるからだ。だとすれば、森保監督はまず目の前のワールドカップ・アジア予選に注力すべきであり、そこでA代表に招集した欧州組を引き連れて東京五輪に向かうのだから、彼の仕事は今や欧州にあると言っていいわけだ。
A代表に関しては、すでに主力のほとんどが欧州組という状況になっている。しかも新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、強化試合を国内で開催するのは困難になった。強引に実施したところで観客動員には制限がかかるし、リーグ戦が開幕したばかりの欧州から選手を呼ぶのも無理だろう。10、11月に欧州遠征を実施するのも、国内では強化試合ができないというのが理由だった。実際、10月にオランダでカメルーンとコートジボワールと対戦したように欧州開催のほうがマッチメイクもしやすいはずだ。
国内で強化試合や合宿ができない、視察すべき選手も欧州にいる。この状況で、森保監督が日本にいる意味はない。
今回は新型コロナウイルスという要因があって、こういった状況になっているが、それ以前から日本に日本代表監督がいなくてもいいのではないか、とは思っていた。
国内で強化試合や合宿ができない、視察すべき選手も欧州にいる。この状況で、森保監督が日本にいる意味はない。
今回は新型コロナウイルスという要因があって、こういった状況になっているが、それ以前から日本に日本代表監督がいなくてもいいのではないか、とは思っていた。