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カメルーン戦で浮き彫りになった30代ベテラン勢の必要性。カタールW杯まで彼らへの依存は続くのか?

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2020年10月11日

カメルーン戦で特に奮闘が目立ったのは…

長友は辞退となったが、日本代表でいまだ絶大な存在感を発揮する30代の選手たち。彼らに続く若手の奮闘も期待したい。写真:山崎賢人・金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)、龍フェルケル

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「日本代表の1年ぶりの試合。選手たちが勝って日本に励ましのエールを送る、勝利を届ける気持ちで最後まで戦ってくれました」

 9日のカメルーン戦(ユトレヒト)。森保一監督はこう選手たちを労ったが、結果は悔しいスコアレスドローに終わった。

 慣れた4バックで戦ったはずの前半は思うようにプレスがかからず、守勢を強いられ、効果的な攻めの形を作れなかった。伊東純也(ヘンク)を投入して3バックに移行した後半は内容的に改善されたものの、決定機と言えるのは49分の大迫勇也(ブレーメン)と終了間際の久保建英(ビジャレアル)の直接FKくらい。「前の選手が結果を出すことができれば。単純ですけどそこに尽きる」と絶対的1トップの大迫も悔やんだが、約1年の空白期間を埋めるのは想像以上に難しいとチーム全員が痛感したのではないか。

 こうしたなか、特に奮闘が目立ったのは、キャプテン・吉田麻也(サンプドリア)、酒井宏樹(マルセイユ)ら守備陣だ。長友佑都(マルセイユ)不在の今回2連戦は「30代中心の最終ラインから脱皮できるか」がひとつの注目点だった。左サイドバック(SB)に抜擢された安西幸輝(ポルティモネンセ)も「自分にとっては大きなチャンス」と気合を入れていた。確かに武器の攻撃参加では幾つかの見せ場も作ったが、課題の守備面ではカメルーンに背後を狙われるなど不安定さも露呈。前半のみで下がることになってしまった。

 一方で、後半から酒井・吉田・冨安健洋(ボローニャ)が形成した3バックは、大きな安定感をもたらした。「宏樹はフランスでアフリカの選手と対峙することに慣れているし、僕も長く欧州でやってきて、いろんなタイプの選手と戦ってきた。冨安はその経験をしているところだけど、落ち着いて対応できた」とキャプテンも安堵感を吐露した。

 やはり欧州で多種多様な相手を封じてきた実績というのは、やすやすと得られるものではない。それは欧州3か国で10年超にわたってプレーし、日本代表で12年間レギュラーを張っている長友にしても同様だ。今回ベンチから見守った37歳の川島永嗣(ストラスブール)がここ一番で力を発揮できるのも、数々の苦境を乗り越えてきた自信があるからだろう。2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)でコーチを務めた手倉森誠監督(現長崎)も「『修羅場』って簡単に言うけど、そんなに簡単にはくぐれない」と強調していた。特に守備陣はそこが重要になる。冨安の目覚ましい成長はあるものの、やはり2年後の2022年カタールW杯までは30代を軸とした陣容は変わらないと見るしかなさそうだ。
 
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