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「誰も説得できなかった」「ボカが恋しくて…」デ・ロッシがわずか半年でアルゼンチンを去った真の理由【現地発】

カテゴリ:ワールド

クリスティアン・グロッソ

2020年07月14日

「アルゼンチン訛りのスペイン語を聴いて泣きそうになった」

アルゼンチンでの短く濃い時間をデ・ロッシが振り返った。 (C) Getty Images

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 愛妻のサラと子どもたち、そして「レレ」は、観光客になった気分で、用心しながらも、目を覚ましたばかりのローマで散歩に出かける。彼らが選んだのはシスティーナ礼拝堂とバチカン美術館。「レレ」ことダニエレ・デ・ロッシが学校の社会見学以来行ったことのない場所だ。

 そこに着くなり、「私がどこに住んでいるか知ってる?」と聞いたデ・ロッシは、「地球上で最も有名なアルゼンチン人(ローマ法王フランシスコ)がいる場所から100メートルのところに住んでいる。サン・ピエトロ広場のすぐ近くさ。私がここに住んでいるとわかるとみんなが驚いて、最初のうちはちょっと複雑だったけど、今ではすっかり町に溶け込んだよ」と言った。彼はフランシスコ法王が実際に噂されるほどのサッカー好きなのかどうか興味津々だという。

 世界の果て、アルゼンチンでの約半年の儚い旅を経て、イタリアの“グラディエーター”デ・ロッシは、再び古代ローマの競技場に戻ってきた。それは厳しい道程だった。

 2020年に入ってからわずか6日後で、ラ・リベーラ(ボカ地区)へ別れを告げて以来、初めて応じるアルゼンチン・メディアによるインタビューの中で、デ・ロッシの口からボカに関する話が溢れ出た。
「早朝に目が覚めると、オスバルドに『パステル・デ・パパ(ひき肉の上にマッシュポテトをのせてオーブンで焼くアルゼンチンの家庭料理)を2~3キロ送ってくれ』とメッセージを送るんだ。アサード(アルゼンチン式バーベキュー)もあれ以来食べていないし」

 オスバルドとはボカの料理人のことだ。だが、彼の心に刻まれた軌跡は満腹になった思い出だけではなく、もっと奥深い。

「妻と一緒に『ペーパーハウス』(スペインの人気ドラマ)を見ていて、パレルモ(ドラマに登場するアルゼンチン人のキャラクター)が、アルゼンチン訛りの言葉で話した時に、2人とも思わず泣きそうになったよ。ボカのトレーニングから帰宅する時、フィゲロア・アルコルタ大通りを折り返した瞬間、家に帰って来たと感じたものさ。

 私はいるべき場所にいたが、タイミングが悪かった。でもいつもボカのことやブエノスアイレスのこと、全てが恋しくなるんだ。今、アルゼンチンがとても厳しい状況にあると聞いて残念に思う。いつか再び訪れることになった時、自分が去った時のような国ではなくなっているのではないかと心配でね。私が過ごしたアルゼンチンは、まるで故郷のように感じたよ」
 
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