川崎の新システム機能は田中碧にかかっている
J2・J3リーグが約4か月の中断期間を経て6月27日に再開・開幕を迎え、J1リーグもついに7月4日から再開する。今季は過密日程を考慮し、交代枠を5名まで拡大したレギュレーションで行なわれるため、若手選手にとっては出場機会が増える絶好のシーズンとなるだろう。
ここではJ1・J2・J3で戦う東京五輪世代までを主な対象とし、イキのいい若武者5選手を識者がピックアップ。今回はスポーツライターの西部謙司氏に厳選していただいた。再開後のJリーグでブレイクスルーが期待される若手プレーヤーはいったい誰か。選出理由とともに紹介していく。
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ここではJ1・J2・J3で戦う東京五輪世代までを主な対象とし、イキのいい若武者5選手を識者がピックアップ。今回はスポーツライターの西部謙司氏に厳選していただいた。再開後のJリーグでブレイクスルーが期待される若手プレーヤーはいったい誰か。選出理由とともに紹介していく。
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1 佐野海舟(町田/MF)
【選出理由】
まず名前がカッコイイ。テクニックに優れ、試合を読む力があり、攻守ともに頑張れるボランチだ。どのチームにもひとりはいそうなタイプだが、20歳で要のポジションをやっていることに注目したい。日本の若手はテクニックが良くても、インテンシティなど体力面でJのレベルに達していないケースが多かったが、最近は即戦力の若手が増えてきた。佐野はその代表格だが、東京ヴェルディのMF藤田譲瑠チマはさらに若い18歳。こちらも名前がカッコイイ(最初、読めなかったが)。
2 田中 碧(川崎/MF)
【選出理由】
すでに昨季ブレイクした選手だが、今季は4-3-3システムのアンカーという重責を担う。インサイドハーフのいる4-3-3は、このポジションに適性のある選手が多い日本には向いているのだが、一方でアンカーの素材が少ないという問題があった。
田中はパスワークに優れ、運動量もあり、球際の強さもある。川崎にはインサイドハーフ向きの選手が多いので、4-3-3が機能するかどうかは田中にかかっている。
3 鈴木冬一(湘南/MF)
【選出理由】
ボールタッチに独特の雰囲気がある。動きにキレもある。ただ、とらえどころのない選手だ。左ウイングバックでプレーしているが、このポジションが最適なのかもよく分からない。プレーぶりが飄々としていて、それが魅力で長所でもあるのだが、発展途上感も強かった。しかし今季は貫禄がついてきて、正確なクロスボールは湘南の重要な攻め手になっている。大化けする可能性を感じさせる。