【セルジオ越後の天国と地獄】“全敗”に終わった2014年の日本サッカー

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年12月26日

ワールドカップの悪い流れを引きずるように…。

悪い流れを作ってしまったブラジル・ワールドカップ。越後氏は「裏切られた」。 (C) SOCCER DIGEST

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『週刊サッカーダイジェスト』の人気コーナー「セルジオ越後の天国と地獄」をサッカーダイジェストWebで公開中!
 
※週刊サッカーダイジェスト1.6/13合併号(12月24日発売号)より
 
――◆――◆――
 
 2014年も残すところあとわずかとなった。今年を振り返れば、サッカー界にとって最も大きなイベント、ブラジル・ワールドカップがあったね。
 
 ここで改めて触れるまでもないけど、グループリーグでコートジボワール、ギリシャ、コロンビアと対戦した日本は、1分け2敗の成績でグループ最下位という散々な結果に終わった。ほんの半年前のことだけど、今となっては遠い昔のように思えてならないよ。
 
 ザックジャパンの集大成となったワールドカップは、ひと言で言えば「裏切られた」という感じかな。黙っていればよかったものを、なんの根拠があったのか知らないけど、「優勝」という言葉が聞こえてきて、口先だけのビッグマウスが多かった。
 
 帰国するにしても全員が揃っていないというひどい有様。全体的に見て、チームとしても、組織としても、ワールドカップを戦うための準備ができていなかったように思うよ。
 
 ただ興行的には、実態のないものを4年間、売りさばいて、広告業界やメディアも含め、様々な分野で豊作だったんじゃないのかな。それに惑わされたサポーターは本当にがっかりしただろうけどね。
 
 要するに、日本のサッカーは低迷しているんだ。提供すべきニュースがなく、ハリボテの商品で話題を集めようとする。消費者が飛びつけばなんでもいいとばかりに、ニュースを作り上げて興味をあおる。
 
 これはもう、貧しさ以外のなにものでもないよ。しっかりと結果を出した――例えばテニスの錦織とか――うえでのフィーバーなら分かるけど、サッカー界は、ないものをあるように見せていただけ。興行と報道がまるで手を組んでいたかのようで、残念でならないね。
 
 だからといって、ブラジルでの惨敗が日本のサッカー界にダメージを与えたかと言えば、それも違うような気がする。なぜなら、何度も言っているように、興行が先行している社会だから、むしろ大成功なんだ。
 
 いい商売だったと思うよ。スポンサーはついているし、親善試合はお客さんが入って、放映権も売れている。ワールドカップも早期敗退したおかげで、使うべきお金も支払わなくて済んだはず。それでオーケーなんだろうね。誰も責任を取らなくたっていい。技術委員長がそのまま専務理事を続けられるんだから。
 
 強くならなければいけない――。もし、そういう信念があれば、責任問題に発展したり、重要なポストに就く人が自らその職を離れたりするはずだけど、そうした動きはなにもなかったよね。ただ結果を報告するだけ。どこまで本気で日本サッカーを強くしたいと思っているのか。その覚悟はどれほどのものなのか。まったく疑わしいものだよ。
 
 ワールドカップの悪い流れを引きずるかのように、その後は下のカテゴリーも世界行きを逃したし、U-21もアジア大会でベスト8止まり。日本代表はまさに『全敗』だよ。良いところなんてなにもなかった。

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